Project/Area Number |
17790662
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
張 弘 早稲田大学, 生命医療工学研究所, 講師 (20392384)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 胚性幹細胞 / 造血幹細胞 / 分化増殖 / 無フィーダー / 霊長類 / 造血幹細胞移植学 / 増殖因子 |
Research Abstract |
1.汎用性のある培養上清に関する新しい知見 通常、ヒトやサルの霊長類のES細胞を造血系細胞に分化させるにあたってOP9由来の細胞が支持細胞として使われる。既に得られた実験的結果では、マウス由来ES細胞からストローマ様細胞に分化させた細胞から得られる培養上清を用いると容易に分化し、また、通常ならば支持細胞を用いた二層での培養によらないと分化が難しいのだが、マウスES細胞由来のストローマ細胞の培養上清をもちいれば、モノレイヤーでも分化が可能であることがわかっている。このことから、マウスES由来の胚性に近い細胞だけから出ている特殊なサイトカインが、分化増殖を促していると考えられる。これは、造血幹細胞の増殖因子の解明に関わる重要な知見であると考えられ、この二年間での非常に大きな成果のひとつにあげられる。 2.サルES細胞のマウスへの移植 サルES細胞由来のCD34+CD45+の造血系細胞をNOGマウスに移植した。NOGマウスは、免疫系を破壊したマウスであり、移植研究に必須のマウスである。このNOGマウスに生理食塩水と、上記細胞を移植したところ、コントロールは体重が増加したのに対してNOGマウスは移植後DAY12以降体重が減少した。また、移植後21日目には骨髄と脾臓に生着していたが、末梢血とPECが減少していた。また、移植マウスのマクロファージは変形しておりマクロファージが自分自身の血液細胞を貪食しているところも観察された。このような点から、サルES細胞由来の造血系細胞は、移植した場合には生着するもがん化している可能性が考えられる。十分に移植条件を考慮した実験であったにも関わらず、ES細胞の移植がとても困難であることが実験的に解明された。ES細胞の移植医療に問題を投げかける結論であった。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)