Project/Area Number |
17790665
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
膠原病・アレルギー・感染症内科学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石原 研治 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (00312596)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 好酸球 / 白血病 / 分化 / アセチル化 / FIP1L1-PDGFRA / アレルギー・ぜんそく / 細胞・組織 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
慢性気管支喘息、アトピー性皮膚炎あるいはアレルギー性鼻炎などのアレルギー性疾患は、その難治性と近年の環境の変化に伴う患者数の増加によって社会的な問題になっている。このようなアレルギー性疾患において、好酸球は骨髄、末梢血および炎症部位で増加しており、近年、好酸球の炎症局所への浸潤が病態の悪化に深く関与していると考えられるようになった。 好酸球に関する研究で特に遅れている分野は、血液幹細胞から好酸球への分化機序である。IL-5がその分化を選択的に行うことは広く知られているが、好酸球性白血病細胞株HL-60clone15細胞やEoL-1細胞もまたn-butyrateにより好酸球に分化する細胞として1985年に報告され好酸球への分化モデルとして世界中で広く利用されてきた。しかし、その機序は約20年もの間明らかにされていなかったので、本研究ではその機序を解析し、n-butyrateがヒストン脱アセチル化酵素を持続的に抑制してヒストンをアセチル化状態に保つためであることを明らかにした。また、EoL-1細胞は好酸球性白血病の原因遺伝子であるFIP1L1-PDGFRA融合遺伝子を持ち、ヒストン脱アセチル化酵素を阻害するとEoL-1細胞内のFIP1L1-PDGFRA融合遺伝子産物であるFIP1L1-PDGFRα蛋白質が減少することを明らかにした。 本研究成果は、今後、幹細胞がIL-5により好酸球に分化する機序に貢献するだけでなく、好酸球性白血病の治療の方法論構築にも寄与できると考えられる。
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