天疱瘡モデルマウスを用いた病因的デスモグレイン3反応性T細胞の解析
Project/Area Number |
17790781
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
高橋 勇人 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40398615)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | 天疱瘡 / マウス / デスモグレイン3 / T細胞クローン |
Research Abstract |
本年度はデスモグレイン(Dsg)3反応性T細胞株の統計学的解析を可能とするために、昨年度に引き続きさらに多数のT細胞株を樹立し、病原性関連因子の同定を試みた。 1.Ds3反応性T細胞株の樹立。昨年度と同様に、Dsg3^<-/->マウス両足底をrmDsg3で免疫後、膝窩リンパ節細胞をin vitroにおいてrmDsg3-1〜rmDsg3-5で刺激し、限界希釈法によりDsg3反応性T細胞株を合計15株樹立した。そのうちT細胞受容体Vβ鎖特異的なプライマーを用いたfamily PCRで合計9つのT細胞クローン株を確認した。全ての株はMHC class II拘束性の反応性を示したが、サイトカイン発現パターンやケモカイン受容体発現パターン、Vβ gene usageとT細胞エピトープは様々であった。 2.Ds3 反応性T細胞性の確認。全15株についてin vivoにおける病原性を次の様に評価した。rmDsg3で免疫したDsg3^<-/->マウス脾臓からB220陽性細胞を磁気ビーズで単離し、樹立した各T細胞株とともにRag2^<-/->マウスに移植した。その結果、15株中6株のT細胞株では、移植後にRag2^<-/->マウスの血清抗Dsg3抗体価が上昇し、口蓋粘膜の棘融解像を認め、病原性を有する株であったが、9株は病原性を有さなかった。 3.Dsg3 反応性T細胞株の病原性と関連する因子の抽出。全15株の上記特性と病原性との関連を統計学的に解析した結果、IL-4とIL-10が病原性と有意に関連した(P=0.04)。また、他のサイトカインやケモカイン受容体、Vβgene usage、T細胞エピトープは関連しなかった。 本年度の検討で、Dsg3反応性T細胞株の病原性関連因子としてIL-4およびIL-10を抽出した。今後は、同分子の治療標的としての可能性について検討していく。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)