Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Research Abstract |
【目的】生体内血栓形成機構を解明するために,生体内,ずり応力の存在下で血管内皮及び血管内皮下組織も含めた一連の血栓形成過程として,レーザー照射により傷害された血管内皮上における血小板粘着及び凝集反応と,血小板細胞内カルシウム濃度の動態,その際の血小板膜表面へのphosphatidylserine(PS)発現機構をPSの発現を血小板活性化の指標として生体内リアルタイムイメージングで解析し,生体内での血栓形成過程における血小板の活性化機構を時間的・空間的に解析する.【対象/方法】はじめに血小板の活性化の過程における細胞内カルシウム濃度([Ca2+]i)とPSの発現の関係を調べるためにin vitroの系で実験を行った.次いで緑色蛍光タンパク(GFP)を遺伝子導入したGFP mouseとwild type mouseの腸間膜動静脈を生体内共焦点レーザー顕微鏡で観察した.この際に蛍光標識したAnnexin Vを静注しPS発現の指標とした.また,種々の血栓形成阻害薬を用いて血栓形成過程およびPSの発現を観察した.【結果】血小板活性化の過程では先ず[Ca2+]iの持続的な上昇がみられ、次いで膜表面へのPSの発現が観察された.GFP mouse,生体内共焦点レーザー顕微鏡蛍光標識したAnnexin Vなどを用いて生体内での血栓形成過程を時間的・空間的に観察することが可能になった.血栓内でのPSを発現する血小板の局在は時間的・空間的に広がりがみられた.生体内での血栓形成過程における血小板凝集過程および凝固過程の両方を同時に観察することができた.血管壁の存在などを損なわず血小板凝集及び活性化をモニターすることによりin vivoでの血栓形成過程を可視化し評価することにより血栓塞栓症の病態の解明などに役立つと考えられる.
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