Project/Area Number |
17790891
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
岡野 圭一 香川大学, 医学部, 助手 (20314916)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 手術侵襲 / LPS / 敗血症 / 肝障害 / 好中球 / エラスターゼ / Rac2 / マウス |
Research Abstract |
敗血症モデルを用いた肝障害におけるRac2の役割を解明するため、Chimeric Mouseを作成し、LPSを2期的に腹腔内投与し好中球数、肺、肝、腎組織の血管透過性、肝逸脱酵素、肝組織、腹腔への好中球遊走、浸潤、Rac2 mRNAの発現をRT-PCRで検討した。 結果はLPS投与による肝障害は好中球Rac2^<-/->において有意に抑制された。好中球WTで認められたLPS投与後の肝類洞内への遊走および肝実質への浸潤の有意な増加は好中球Rac2^<-/->では消失した。LPS投与後、肝Rac2 mRNAの発現増強は好中球Rac2^<-/->、血管内皮Rac2^<-/->ともに認めたが、WT/WTの増強より有意に低値であった。 LPSによる肝障害の発症機序において、好中球Rac2は好中球遊走、浸潤、組織障害の過程に強く関与していることが判明し、好中球Rac2は敗血症時の好中球浸潤を伴う肝障害の治療標的になりうる可能性が示唆された。 過大手術侵襲や敗血症による重要臓器を傷害と好中球エラスターゼの役割を解明するため、選択的好中球エラスターゼ阻害剤(Sivelestat Na ; SN)を用いた敗血症性肝障害の基礎的検討を行った。 マウスを用いて敗血症性肝障害モデルを作成し、SN前投与の効果を投与6時間後に血液中ALT値、肝類洞内多核白血球(PMN)数、組織障害の程度、ICAM1発現などで検討した。肝障害モデルにおいて著明に上昇したALT値はSN前投与群(10mg/kg,100mg/kg)では有意に抑制された。また、肝類洞内多核白血球数もSN前投与により著明に減少し、肝障害モデルで認められた肝欝血、壊死ともにSN前投与により軽減されていた。また免疫染色による検討では肝類洞内皮細胞におけるICAM1発現はSN前投与により著明に軽減されていた。
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