マイクロカプセル化法導入によるヒト肝細胞バンキングシステムの構築とその応用
Project/Area Number |
17790899
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
青木 武士 昭和大学, 医学部, 講師 (30317515)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 肝細胞 / 犬肝細胞 / 肝細胞バンキング / 肝細胞凍結保存 / マイクロカプセル / 肝細胞移植 / ヒト肝細胞 |
Research Abstract |
目的 本研究の目的は、肝細胞の高次機能を失うことなく常時大量の肝細胞供給が可能なヒト肝細胞凍結保存方法の高度技術開発を最重要課題とし、簡潔かつ低コストで実現可能な大量ヒト肝細胞バンキングシステムの構築とその臨床応用への可能性を検討する。昨年度はマクロカプセル化法導入によりヒト肝細胞を長期凍結保存し、Viability,肝特異的機能により詳細に検討した。本年度は、凍結保存肝細胞の移植導入システムを確立するため、大動物(ビーグル犬)を用いて、カプセル化法にて凍結保存した犬肝細胞を腹腔鏡下に肝臓、脾臓内へ移植し、移植細胞の生着動態、高次機能を検討した。 方法 In vitro study:全身麻酔下にビーグル犬の肝臓を部分切除し、切除した肝臓を2-stepc collagenase digestion法にてisolationし、犬肝細胞を分離。カプセル化法(alginate/poly-L-lisine):air jet methodにて犬肝細胞をカプセル化し、凍結保存液(DMEM+10%DMSO÷10% FBS)の入った1.5mlのcryotubeにて直接液体窒素内で凍結保存した。解凍時は37℃の温槽にて急速解凍を行った。 凍結保存前、保存/解凍後7日目、凍結保存前、保存/解凍後28日目のカプセル化犬肝細胞の形態学的所見(H-E,Albumin,PAS)を検討した。 In vivo study:上記の如く凍結保存した犬肝細胞をドナー細胞とした。全身麻酔下に気腹し、腹腔鏡(オリンパス社製)を用い凍結保存/解凍後犬肝細胞をPTCD針を用い、脾臓内、肝臓内へ自家移植した。手術中下大静脈圧、動脈圧をモニタリングした。また移植後1週間後に脾臓、肝臓を摘出し、かプセエル化移植肝細胞の形態学的所見(H-E,albumin)を検討した。 結果 In vitro study:カプセル化犬肝細胞は凍結保存前と同様、凍結保存28日後もviableな状態を維持しており、肝細胞高次機能のひとつであるアルブミンの発現を維持していた。 In vivo study:下大静脈圧は、気腹時に平均10mmHgまで上昇するも、移植前後および移植時に変動はなかった。動脈圧は、気腹時に変動を認めず、また移植前後および移植時に変動はなかった。カプセル化犬肝細胞は、移植後少なくとも1週間は、viableであり、アルブミンの発現を認めた。 考察 犬肝細胞はカプセル化法導入により、凍結保存/解凍後もその高次機能を維持した。腹腔鏡下凍結保存/解凍後カプセル化犬肝型細胞脾/肝臓内移植時、循環動態は安定維持されており、また移植後のカプセル化肝細胞は脾臓、肝臓内で生着、機能しうる事が確認された。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)