移植肝における長期連続血流および組織酸素飽和度モニタリング法の確立
Project/Area Number |
17790908
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金子 順一 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (50328118)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
|
Keywords | 移植・再生医療 / 外科 / 生物・生体工学 |
Research Abstract |
「目的」さまざまな生理学的情報を収集するセンサーを体内のグラフト表面に装着できれば、術後のグラフト肝の微小循環不全、血栓症、ひいては拒絶反応の早期発見につながり、グラフト不全に至る重篤な合併症を未然に防げるものと考える。本研究では、体内埋め込み型複合極細径プローブを開発し、微小肝動脈血流と組織酸素飽和度の複合連続モニタリングをおこなうことによって、虚血再灌流から、肝再生、吻合血管合併症、拒絶反応の状態の定量的客観評価のできるシステムを構築することを目的とする。 「平成17-18年度」赤外線酸素モニター、レーザー血流モニターの既存のセンサーを肝表面に安定して留置できるようセンサーの形状を変更したものを浜松ホトニクス株式会社(住所 浜松市砂山町325-6番地)と株式会社アドバンス(住所 東京都中央区日本橋小舟町5番7号)と共同開発した。ブタ5例に対し実験を行った。開腹後肝門において肝動脈と門脈を剥離し、肝表面に新たに開発したセンサーを留置し、肝動脈,門脈を交互にクランプ、及び開放し織酸素飽和度の低下が同時に起こることを確認し、そして連続モニタリングが可能なことを確認した。その後、どのようにそれぞれ記録されるか経時的に記録し比較した。 「結果」赤外線酸素モニターは肝動脈完全クランプ後および、超音波血流計により肝動脈流入血量を50%に減少させても、肝表面の酸素飽和度が低下するのを鋭敏に感知可能であった。一方、レーザー血流モニターはセンサーが小さくリアルタイム血流測定に適するが、肝表面におけるセンサーの安定が悪く、さらに測定深度が浅いために、容易に測定異常してしまうことが確認された。(Journal of Investigative Surgery in press)。なお、新たに開発したセンサーは人体内に留置するときの安全性のために、完全にシリコンコーティングされた。そして、東京大学倫理委員会に申請し、承認を受けた。平成18年12月より、臨床応用を開始し現在8例の移植後肝の血流を良好に観察できることを確認している。現在データを集計中である。
|
Report
(2 results)
Research Products
(8 results)