Project/Area Number |
17790952
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thoracic surgery
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
天野 英樹 北里大学, 医学部, 助手 (60296481)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 血小板 / トロンボポエチン / 血管新生 / 下肢虚血モデル |
Research Abstract |
1.TPOによる血小板増加の血流改善効果は全身性であるか局所性であるか否かの検討 下肢虚血モデルを作成後、AdTPOを3つの経路(1.結紮部に筋注2.反対側に筋注3.静注)で投与し、TPOによる血小板増加の血流改善効果が局所性か全身性かを吟味する。その時の血小板数、VEGFの値及び左右の血流比をLaser Dopplerを用いて経日的に測定する。 結果 a)Laser Dopplerによる左右の血流比の測定--下肢虚血モデルを作成後、AdTPO下肢虚血モデルを作成後、AdTPOを様々の経路つまり1.結紮部に筋注2.反対側に筋注3.静注で投与しても虚血部の血流の回復を認めた。 b)血中の血小板数とVEGF値の測定--何れの投与経路でも血中の血小板数とVEGF値の上昇を認めた。 c)骨髄組織における巨核球数の測定--何れの投与経路でも骨髄組織中の巨核球の上昇を認めた。 2.TPOによる血流改善効果におけるVEGFの必要性 下肢虚血モデルを作成しAdTPOを投与した後、VEGF中和抗体を腹腔内注射する。 結果 a)Laser Dopplerによる左右の血流比の測定--下肢虚血モデルを作成後、VEGFR1-3の中和抗体を投与するとVEGFR1,VEGFR2,VEGFR1+2投与群は有意に虚血の回復の遅延を認めた。しかしながら、VEGFR3投与群は対照群と同じくらいの虚血の回復を認めた。 b)血小板数と骨髄組織における巨核球数の測定--血中の血小板数及び骨髄組織中の巨核球数はVEGFR1-3の中和抗体を投与しても変化を認めなかった。 以上の実験結果から虚血の血流の改善には血小板由来の血管新生因子つまりVEGFが重要な役割を果たしていることが明らかになった。TPO及び血小板の局所投与が虚血性心疾患や末梢動脈疾患の新たなる治療法として期待される。
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