気管支鏡下マイクロサンプリング法によるゲフィチニブ内服後肺障害の予知に関する研究
Project/Area Number |
17790954
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thoracic surgery
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
神谷 一徳 慶應義塾大学, 医学部, 嘱託(非常勤) (80365270)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | マイクロサンプリング / 肺癌 / ゲフィチニブ / 急性肺障害 / 肺胞上皮被覆液(ELF) / 各種マーカー / プロテオーム解析 / CEA / KL-6 / SP-A / ELF(肺胞被覆液) / ゲフィチニブ(イレッサ) |
Research Abstract |
ゲフィチニブ内服適応の肺癌症例において、平成17年度に引き続き平成18年度は7症例の気管支鏡下マイクロサンプリングを施行し計18症例となった。同期間中に間質性肺炎など急性肺障害の発症例はなく、その発症例と非発症例との比較・検討は不可であったが各種マーカーの推移につき、新たな結果を知見する事ができた。ゲフィチニブ(イレッサ)治療効果あり群のEpithelial lining fluid(気道上皮被覆液・以下ELF)中CEAは有意な低下を示し、治療効果なし群のELF中CEAは有意な上昇を示した。治療効果あり群のELF中KL-6は低下傾向を示したのに対して、治療効果なし群のELF中KL-6は有意に上昇していた。ELF中SP-Aも同様の傾向を認めた。血清中CEA、KL-6、SP-Dは腫瘍の病勢と同様の傾向をとるが有意ではなかった。一般に血清中KL-6、SP-Aは肺障害マーカーとして頻用されるが、今回の研究においてはELF中KL-6、SP-Aは肺癌の病勢をよく反映した。ELF中CEAを含めこれらは肺癌の病勢を表すマーカーとして有用であり血清中のそれらより鋭敏であった。またELF中KL-6高値の症例は、ゲフィチニブ奏功症例が多い傾向にあった。SELDI-ToF-MS法によるELFプロテオーム解析を施行し、2例の腺癌症例にて腫瘍周囲と健常側を比較し、1例の腫瘍側ELFにおいて5900Da付近に健常側には認められないピークを認めた。まだ.途上ではあるが以前に行われたラットLPSモデルの結果を鑑みても、マイクロサンプリング法にて採取したELFプロテオーム解析の可能性が示唆された。現在、LC-MSにおけるELF解析を検討中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)