シスチン尿症における新規治療法(ドラッグレスキュー)の検討
Project/Area Number |
17791067
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
阿波 裕輔 千葉大学, 大学院医学研究院, 助手 (70376375)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | シスチン尿症 / ドラッグレスキュー / rBAT / BAT-1 / P482L / 小胞体 / ゴルジ体 / 細胞膜 |
Research Abstract |
シスチン尿症の原因遺伝子は、rBAT(SLC3A1)およびBAT-1(SLC7A9)である。42人の遺伝子解析にて、rBATに5人、BAT-1に35人の遺伝子異常を認めた。この35人のうち、P482Lを有するのが90%近くを占めていた。そこで、482番目のアミノ酸を様々なアミノ酸への変異体を作成し、機能実験を行ったところ、LeuやIleなどの側鎖が大きい変異体のアミノ酸輸送機能が低下することがわかった。また、C末端側を切断した変異体を作成し、機能実験を行ったところ、C末端側481-483のアミノ酸配列VVPが重要部位であることがわかった。ここはCaチャネルCav1.2のTarget domainのアミノ酸配列に類似しており、トランスポーター自体の細胞膜への移行障害が存在する可能性が示唆された。GFPBAT-1とrBATをHEK293細胞に発現させ、Lysateとして抗GFP抗体を加えて免疫沈降を行い、両者の結合の有無を調べたところ、BAT-1とrBATの結合はC末端の切断に影響を受けないが、rBATの糖鎖付加にBAT-1のC末端の配列が影響を与えることが明らかになった。糖鎖付加の影響につき、糖鎖分解酵素であるENDO-Hを使用し、C末端側を切断した数種類の変異体の細胞内の局在を確認し解析したところ、C末端のアミノ酸配列VVPは小胞体より、ゴルジ体への輸送に関与することが明らかになった。つまりP482LはVPPという配列となり、rBATの糖鎖付加および小胞体からゴルジ体への輸送に影響を与えていることが判明した。また、細胞株に対し、P482Lを導入したInvitroのシスチン尿症患者モデルにおいて、カテキン類にDrug Rescue(トランスポーターの細胞膜への移行)効果を認めており、今後は類縁物質をさらに検討し、より低濃度で、より副作用の少ない薬の開発をめざしたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)