正常子宮内膜及び子宮内膜癌の血管新生におけるVEGFとSemaphorinの役割
Project/Area Number |
17791111
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
大平 哲史 信州大学, 医学部附属病院, 助手 (90397315)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | VEGF / Semaphorin / 正常子宮内膜 / 子宮内膜 / Neuropilin / Semaphorin(SEMA) / 子宮内膜癌 / SEMA比 |
Research Abstract |
【目的】Semaphorin(SEMA)はVEGFとreceptor(Neuropilin : NRP)を競合することでVEGFと拮抗し、血管新生に対して抑制的に作用すると考えられている蛋白familyである。我々は、血管新生組織である正常子宮内膜及び内膜癌におけるSEMA、VEGF、NRPの発現を検討した。【方法】正常子宮内膜の増殖期、分泌期、及び内膜癌の各々8例についてRT-PCRを行い、SEMA3B、VEGF_<165>及びNRP1のmRNA発現を3群で比較した。また増殖期9例、分泌期21例、及び内膜癌24例(G1、G2、G3それぞれ8例)においてSEMA、VEGF、NRPの蛋白発現を免疫組織学的に比較・検討した。【結果】RT-PCRでは、SEMA3Bは増殖期内膜に発現が強く、分泌期及び内膜癌で発現が減弱する傾向が認められた。一方、VEGF_<165>発現は増殖期よりも分泌期内膜で強く、内膜癌では正常内膜よりも増強する傾向が認められた。NRP1発現は3群間で差は認められなかった。免疫染色ではいずれも上皮細胞での発現が主体であり、SEMA発現は増殖期内膜で強く、分泌期及び内膜癌で発現が減弱する傾向が認められた。VEGF発現は正常内膜に比し内膜癌で増強する傾向が認められた。NRP発現は3群間で差は認められなかった。また、内膜癌のgradeによる発現の差異は明らかでなかった。【結論】正常子宮内膜においてはSEMA・VEGF発現が性周期により変化し、血管新生・透過性亢進に対し相反する働きをしている可能性が示唆された。また内膜癌では正常に比しSEMA発現の減弱、VEGF発現の増強、NRP発現の維持がみられ、このような3者の関連が内膜癌の血管新生亢進に関与している可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)