Project/Area Number |
17791125
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山吉 麻子 九州大学, 先導物質化学研究所, 学術研究員 (70380532)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 核酸医薬 / 遺伝子治療 / アンチセンス / HPV / 子宮頚癌 / 光線治療 / アポトーシス / p53 / ソラレン / 子宮頸ガン |
Research Abstract |
ヒト子宮頚癌組織で90%以上で保存されているヒトパピローマウイルス(HPV)のE6/B7遺伝子領域は、細胞増殖に深く関与していることが報告されている。このうちE6遺伝子は、E7遺伝子のもたらす異常増殖シグナルって活性化されるp53を分解する役割を持つ。本研究では、子宮頸癌細胞で不活化しているp53安定化シグナルを癌細胞に再構築することにより、アポトーシスの誘導を目的としたゲノム創薬を行うことを目的とした。このため、光架橋性分子であるソラレンを核酸の5'水酸基に導入したアンチセンスオリゴDNA(光架橋型AS)を作成し、HPVE6癌遺伝子の選択的発現抑制手段の開発を行った。 前年度の研究より、HPV18および16型E6を標的とした光架橋型ASをHPV陽性子宮頚癌細胞株に投与することで、E6蛋白発現の選択的抑制、及び、p53タンパク質の増加を伴ったアポトーシスが誘導されることが確認されている。本年度はこれらを3次元培養系および実験動物系に展開し、i nvivoでの有用性を評価した。子宮頸ガン細胞株をコラーゲンゲル上で3次元培養し、人工子宮頚ガン上皮3次元モデルを作成した。光架橋型ASを導入し、紫外線を照射することで、人工子宮頚ガン上皮層の顕著な減少が認められた。また、光架橋型AS処理した細胞をヌードマウスに移植したところ、配列特異的に造腫瘍性の著しい低下が見られた。以上の結果より、本法がin vivoでも有効であることが示唆された。さらに、GMPグレードの光架橋型AS合成を視野に入れ、アミダイト化ソラレンを用いて自動合成機によりオリゴDNAにソラレン導入したところ、細胞増殖抑制効果など、従来型と遜色ない結果を得た。今後、HPV陽性子宮頚部高度(CIN III)で妊孕性温存を希望する若年患者を対象とした臨床試験を開始し、その安全性及び有効性を評価する。
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