アレルギー性鼻炎におけるエピジェネティックな遺伝子発現制御機構の解析
Project/Area Number |
17791156
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
吉武 洋 順天堂大学, 大学院・医学研究科, 助手 (00396574)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | エピジェネティクス / DNAメチル化 / アレルギー性鼻炎 / スフィンゴシンキナーゼ |
Research Abstract |
遺伝子発現は転写調節機構に依ることが知られているが、その調節にはゲノムDNAの変異だけではなく、エピジェネティクな変化が重要な役割を果たすことが明らかになってきた。この遺伝子のエピジェネティクな変化は、後天的な要因(環境)で容易に影響され得る。これらの変化が組織特異的な遺伝子発現の変化を誘導することから考え、臨床医学的にもこの変化と生活習慣病や難治性疾患との関連などが近年大きく注目され始めている。これらを考慮すれば、近年環境要因により増加していると考えられるアレルギー性鼻炎患者においても、エピジェネティクな変化が免疫系に関連する遺伝子に起こっている可能性がある。これまで様々な物質がアレルギー性鼻炎の増悪因子であることが報告されていることを考慮し、本研究では「アレルギー性鼻炎の発症が免疫細胞遺伝子のエピジェネティクな変化に依る」という仮脱を実証するために、まずリンパ球のDNAメチル化を指標として、内分泌撹乱物質などの環境因子や性差が、アレルギー性鼻炎における発症や重症化にどう関係するかを検討することを目的としている。昨年度アレルギー性鼻炎モデルマウスとして作製した、卵白アルプミン(OVA)感作BALB/cマウスより末梢血リンパ球を採取、DNAを抽出した。さらにDNAメチル化状態確認のために、バイサルファイト処理をおこなった。その結果、コントロールとして用いたOCT4遺伝子のシトシンメチル化はOVA感作・非感作マウス間で差を認めなかった。一方スフィンゴシンキナーゼー1遺伝子のシトシンメチル化を検討したところ、CpA、CpTアイランド、いわゆる非CpGアイランドのシトシンメチル化状態がOVA感作・非感作マウス間で異なることが示唆された。今後CpA、CpTアイランドのDNAメチル化の生物学的意義について検討する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)