Project/Area Number |
17791169
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平海 晴一 京都大学, 医学研究科, 助手 (10374167)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 脳磁場計測 / 聴覚の情景分析 / 共変調マスキング解除 / 加齢変化 / 背景雑音 / 複合音 |
Research Abstract |
昨年に引き続き、脳磁場計測による聴覚の情景分析の中枢機構の解明を行い、その中枢機構に対する加齢変化の影響を研究した。対象は20-30歳代の若年者と、難聴のない60歳以上の高齢者各10名。白色雑音をマルチトーカーバブルと同一の周波数分布を持つようにフィルタリングした音(以下スピーチノイズ)と、スピーチノイズを振幅変調した音(以下変調ノイズ)を背景雑音として純音を提示し、その閾値を求めた。続いて変調ノイズ下での閾値-5dB,+5dB,+15dB,+25dBの音を提示し、それに対する聴性誘発脳磁場を計測した。聴覚心理学的検査で計測された値と脳磁場計測で得られた閾値はほぼ一致しており、両者とも背景雑音の振幅変調で閾値が低下していた(共変調マスキング解除)。閾値変化に関しては年齢による変化は認めなかった。閾値上の音圧に関しては、昨年報告したように閾値周辺とは逆にスピーチノイズ下での反応が大きくなっていたが、若年者においては反応の上昇に左右の脳半球で差を認めた。左半球では変調ノイズは刺激音の音圧が大きくなると相対的に大きなマスキング効果を示したが、右半球では変調ノイズとスピーチノイズは同様のマスキング効果を示した。一方、高齢者においてはこのような左右差は認めず、若年者の左半球と同様の結果を示した。過去の動物実験の結果では若年者の左半球や高齢者で認めた反応は聴神経のレベルで確認されており、若年者の右半球で認めたような反応は脳幹以上のより高位中枢で生じることがわかっている。この結果は高齢者における高次脳機能の低下を示唆すると考える。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)