骨粗鬆症モデルマウスと大理石病モデルマウスの中耳・耳小骨形態と聴覚に関する検討
Project/Area Number |
17791198
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
神崎 晶 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50286556)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 耳小骨 / 骨粗鬆症 / 骨免疫学 / 老化 / 難聴 / osteoprotegerin (OPG) |
Research Abstract |
近年の骨免疫学の発展によって、骨吸収と骨形成の遺伝子メカニズムが明らかになり、骨粗鬆症についても分子学的な所見が解明されている。そこで、われわれは先天性に破骨細胞が増加している骨粗鬆症モデルマウス"osteoprotegerin(以下opgと略)ノックアウトマウス"を用いて検討した。Opgノックアウトマウスでは、アブミ骨と内耳卵円窓との接合部が癒着し輪状靭帯が消失し、進行性で高度難聴をきたすことを発見した。その結果は以下の2点を示唆する。1つはopg自体が聴力にとって重要な因子であること、もう1つは、破骨細胞が過剰になるとアブミ骨周囲でotospongiosisに類似した病態になることである。したがって、耳硬化症でも破骨細胞を制御するopgの関与が推測できる。骨粗鬆症が耳硬化症を生みやすいという土壌になりうるだろう。本疾患は骨吸収と骨形成のバランスが高い状態であり、いわゆる骨代謝回転が亢進し、過剰な骨吸収が発生した後に過剰な骨硬化が生ずる。アブミ骨あるいは卵円窓周囲に骨吸収が発生すると内耳骨包との融合が生じて難聴になり、その融合部に硬化像が発生する。 本研究は高齢化社会を迎え、「加齢変化と耳小骨変化」という概念と耳硬化症の解明の一助となる研究成果と考えられる。 平成17年度においてPolitzer学会においてPolitzer賞を獲得した。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)