角膜上皮の分化形質を維持した細胞株の樹立及び分化機構の解明
Project/Area Number |
17791238
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
木村 和博 山口大学, 医学部, 助手 (60335255)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 細胞・組織 / シグナル伝達 / 遺伝子 / 角膜上皮 / 細胞接着 / ギャップジャンクション / コネキシン43 / 分化 |
Research Abstract |
角膜上皮は、基底膜上の基底細胞、中層の翼細胞、表層の表層細胞からなる非角化上皮であり、これらの細胞はturn overし、表層に向かって分化、増殖していく。臨床の場において、難治性の角膜上皮疾患がしばしば認められ、これらの疾患は、角膜上皮の分化、増殖異常が原因と考えられる。 角膜上皮細胞はラミニンなどのいくつかの細胞外基質を含む基底膜上に重層化し、各々の上皮細胞がタイトジャンクション、アドヘレスジャンクションを介して接合している。さらに細胞間では、ギャップジャンクションを介してイオンなどの分子交換が積極的に行われている。つまり、角膜上皮細胞の分化、増殖およびその形質維持には、細胞-細胞間接着や細胞-細胞外基質間接着機構が非常に重要な働きをしていると考えられる。現時点では、継代可能な角膜上皮細胞培養系では正常なギャップジャンクションが存在せず、細胞-細胞間での分子交換がなされていないと考えられている。故に、統合的な分化形質を保持した培養角膜上皮細胞は、未だ存在しない。 そこで本研究は、ギャップジャンクション構成分子の一つであるコネキシン43の恒常安定発現を有するヒト角膜上皮細胞株の樹立およびその解析を目的とした。現在のヒトコネキシン43のcDNAをクローニングに成功しており、そのDNA配列を確認。さらに、真核生物発現ベクターに組み込みSV40で形質転換したヒト角膜上皮細胞(HCE)に、一過性に発現させその発現を確認した。今後は、コネキシン43を恒常的に安定発現しているHCE細胞株を単離、培養する。そして角膜上皮細胞の分化マーカーの発現、外因性に発現させたコネキシン43の局在や人工的に作成したギャップジャンクション機能を解析し、角膜上皮細胞の本来備わっている細胞機能に関与するシグナル伝達経路のクロストークを集約的に解析する。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)