Project/Area Number |
17791248
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
川崎 諭 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (60347458)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | p63 / NGF / PI3K / E2F / TrkA / apoptosis / wound healing process / p53 |
Research Abstract |
p63は癌抑制遺伝子であるp53のオルソログで、6つ以上のアイソフォームが知られている。本研究で我々はp63の眼表面上皮細胞における機能的意義について検討した。まず我々はヒト眼表面上皮細胞でp63のどのアイソフォームが優位に発現しているかを調べた。結果としてp63アイソフォームのなかでΔNp63αが角膜輪部から結膜上皮の基底層で優位に発現していることが判明した。このアイソフォームはDNA結合ドメインを持つが転写活性化ドメインを持たないため、p53の機能をdominantnegativeに阻害する内在性因子として機能して細胞増殖を助ける働きをするとされている。そこで我々は創傷治癒過程においてp63がどのような働きを持つのかウサギ角膜創傷治癒モデルを用いて検討した。当時ウサギのp63の配列が知られていなかった為、まずウサギp63のクローニングを行った。その配列を用いてプライマーを作成し、RTPCRで各アイソフォームの発現を検討したところ、ΔNp63のアイソフォームは正常ウサギ眼表面上皮で発現しているものの、TAp63アイソフォームの発現は認められなかった。次にウサギの角膜中央部に直径8mmの円形の上皮欠損を薬剤にて作成し、3,6,12,24,48時間後のp63の各アイソフォーム(ΔNp63α、β、γ)の発現変化を調べたところ、創傷作成後6時間から48時間において全てのアイソフォームで発現が更新していた。またウサギおよびヒトのp63αとγの抗体は市販されていたが、βの抗体は市販されていないのでペプチド抗体を作成し、免疫染色を行った。結果として創傷作成後のウサギ輪部において、ΔNp63αおよびβは発現が充進し、またΔNp63αは従来の報告通り核に局在していたが、βは細胞質に局在しており、p53の機能阻害以外の経路が示唆された。
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