Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
眼内圧である眼圧を調整している房水は,毛様体で産生され,線維柱帯細胞,内皮網,シュレム管によって形成されている複合体から集合管へといたる房水流出路を経て,上強膜静脈へと排出される。この複合体における房水流出抵抗が高まることが眼圧上昇を伴う緑内障(開放隅角緑内障)の発症の主因とされており,その解剖学的構造は30年前に明らかにされている。しかし,線維柱帯細胞,内皮網,シュレム管複合体の房水の流出抵抗を制御している生理的因子や機能変化についての詳細は,今もって明らかにされていない。我々はサル眼より抽出培養される線維柱帯細胞・シュレム管内皮細胞を用いた実験を継続し,培養細胞に対して定常状態で発現しているマーカー分子・細胞外基質をRT-PCR,免疫組織染色で解析すると同時に,薬物による透過性の変化への影響をトレーサーをもちいて検討をすすめた。また,従来より検討しているROCK阻害薬については,眼圧下降による緑内障治療薬としてのみならず,瘢痕形成への影響や神経保護についての研究を展開することができた。本研究では,房水流出機構の生理的,分子生物学的検討により開放隅角緑内障の発症機序を明らかにすることを目的としており,今後の研究の継続により,結果,新たな薬物治療開発へつながると考えられる。
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