Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
近年,細菌細胞壁ペプチドグリカン(PGN)の細胞内レセプターが証明された.すなわち,NOD1(FK156およびFK565)はmeso-diaminopimelic acid(meso-DAP)を含むペプチド構造を,NOD2は,ムラミルジペプチド(MDP)構造を認識する.MDPを前投与されたマウスでは,エンドトキシンに対する感受性が上昇することが知られている.本研究では,NOD系リガンドを前投与したBALB/cマウスにおける各種Toll-like receptor(TLR)リガンドによるヒスタミン合成酵素histidine decarboxylase(HDC)活性誘導を検討した.合成NOD系リガンド3標品単独でのHDC誘導活性はいずれも弱かったが,肺と肝臓に低レベルながら有意にHDC活性を誘導した.合成リピドA(TLR4リガンド),FSL-1(合成TLR2/6リガンド)およびPoly I:C(合成TLR3リガンド)も,単独で,HDC活性を誘導した.3種のNOD系リガンドは,リピドAの他,FSL-1,Poly I:CによるHDC活性誘導を増強するプライミング作用を示した.特にFK565は経口投与を含む様々な経路でもプライミング作用を示した.CpG DNA(合成TLR9リガンド)はHDC活性を単独で誘導せず,3種のNOD系リガンドによるプライミング作用も認められなかった.以上の知見は微生物感染の場ではTLR系分子とNOD系分子を介する刺激が組み合わされることによって,高レベルのHDC活性を誘導して,様々な臓器ならびに細胞レベルで強い炎症・免疫反応を導く可能性を示唆している.今後,他のTLRリガンドに対するNOD系リガンドの効果も検討する予定である.
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