歯周病における好中球エラスターゼの作用の解明と阻害剤の臨床応用の検討
Project/Area Number |
17791335
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional basic dentistry
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
島田 明美 鶴見大学, 歯学部, 助手 (00339813)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 歯学 / 薬理学 / 酵素 / 細胞・組織 / 動物 |
Research Abstract |
本研究の目的は、歯根膜の機械的強度の低下に対する好中球エラスターゼ(neutrophil elastase ; NE)の作用を調べ、NE阻害に着目した新規歯周病治療薬の可能性について検討することである。 (1)歯根膜におけるNEの基質の探索 NEはラット臼歯歯根膜に対して、主に線維間基質やオキシタラン線維を分解することにより歯根膜の最大剪断応力および破壊エネルギーの低下を引き起こすことが明らかとなった。また、ブタ小臼歯歯根膜からNEで特異的に分解される物質を探索したところ、分子量110kDaの酸性糖タンパク質(P110)を見出した。このP110はDEAE陰イオン交換カラムとSephacryl S-300を用いたゲル濾過カラムによって粗精製できた。さらにこれらの粗精製物からコンドロチナーゼABCによって約60kDaの特異的な分解産物が認められた。現在、これらの方法によりP110を分離し、引き続きエドマン法によりアミノ酸配列の解析を進めている。 (2)歯周病モデルに対する阻害薬の効果の検討 Wistar系雄性ラットの上顎第一臼歯歯肉縁にラバーリングを装着した歯周病モデルにおいて、リング装着翌日以降、免疫染色によるNE陽性細胞が歯根膜中に認められた。また、臼歯を引抜いた時の最大引抜き荷重を経時的に測定したところ、3日後で正常の65.5%まで低下した(p<0.01)。その後マイクロCTおよび組織学的観察においては明らかな歯槽骨吸収が進行したが、最大引抜き荷重は徐々に増加する傾向が認められた。そこで、歯根膜の機械的強度の低下に対するNE阻害剤の効果を判定するために、ラバーリング装着直後から浸透圧ミニポンプを用いて持続的にシベレスタットを静脈投与し、3日後の機械的強度を測定したが、シベレスタット投与による有意な最大引抜き荷重の改善は認められなかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)