ダウン症候群歯肉線維芽細胞への歯周病原細菌の侵入における宿主因子の解明
Project/Area Number |
17791338
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathobiological dentistry/Dental radiology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村上 旬平 大阪大学, 歯学部附属病院, 助手 (70362689)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | ダウン症候群 / P.gingivalis / インテグリン / パキシリン / 組織修復 / 歯周炎 |
Research Abstract |
ダウン症候群では、早期に発症し急速に進行する重篤な歯周疾患に罹患することが多い.これまでの研究では,ダウン症候群の歯肉線維芽細胞において,歯周病原細菌であるPorphyromonas gingivalisへの易感染性と,P.gingivalis感染による組織修復の遅延を示してきた.今回の研究では,ダウン症候群の歯肉線維芽細胞でのP.gingivalisによるインテグリン分子とその遺伝子発現,インテグリン下のシグナル分子の遺伝子発現の解析を行った. 今回の結果ではP.gingivalis感染によるダウン症候群HGFのインテグリンとパキシリン発現の減少を認めた.同菌より放出されたプロテアーゼによるタンパク分解が原因と考えられる.また,細胞増殖活性についてはほぼ同じであったことにより,ダウン症候群HGFの一時的なインテグリンmRNAの減少とそれに緯く増加は,インテグリンの発現量を補うための歯肉線維芽細胞の宿主反応であると考えられる. これまでの知見から,ダウン症候群HGFにおいてはP.gingivalisの付着・侵入が亢進することが示されている.また,P.gingivalis非感染時でもダウン症候群HGFの炎症関連物質産生プロファイルは,健常者HGFと異なっており,定常時から免疫反応の変化が生じていると考えられた. 以上のことから,ダウン症候群HGFではP.gingivalis感染におけるインデグリン分子に関係したシグナル伝達の不全から,組織治癒不全もたらすと考えられる.加えて,免疫反応の変化がダウン症候群の急速進行性歯周疾患の一因であることが示唆された.
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)