高度変性資料に対応可能なDNA多型を用いた法歯学的個人の識別
Project/Area Number |
17791584
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Social dentistry
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
丸山 澄 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (30366190)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | ミトコンドリアDNA多型 / 個人識別 / 人種識別 / 系統文化 / 東アジア集団 / 地理的由来 / 変性DNA / mtDNA / 変性資料 / 系統分類 |
Research Abstract |
1.mtDNAのcoding領域の多型・系統検査 本研究は法医学における個人識別に広く用いられているミトコンドリアDNA多型について、日本人における多型を検討し、ハプロタイプの系統分類についても詳細な系統樹の作製を行った。 ほぼ全ゲノムの情報から日本人211人は106の系統に分類された。日本人はすべてM、N系統に分かれ、特にM系統の中のD4系統が最も多く34%を占めていた。control領域のみの変異では169型に分類されていたものが、coding領域を含めると197型に分類された。 2.変性DNAからの多型検出法の検討 抜去歯や血痕を資料とした変性DNAを用いて、変性DNAからの検査法についていくつかの方法を検討した。法医学的鑑定にまず用いられるのがHV1(16000-16421:421bp)である。このHV1が増幅されない資料が時々認められるが、16183-16193より前後に分けてPCR増幅を行ったところ、約200bpならばかなり変性した資料からでも増幅することが可能であった。この結果を上記1で作製した系統樹に当てはめ、次に必要な検査領域を選択することで僅かな資料からでも効率よい検査が可能となった。 mtDNAは法医学領域での微量な資料や、高度に変性した資料からの検出効率が高いため、mtDNA多型の細分類は法医学上の個人識別の精度を飛躍的に上昇させる。また、これらの情報は法医学上のみならず、人類学、法医学におけるヒトの移動、地理的起源の推定、個人識別などにとって利用価値はさらに高まるものと考える。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)