Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
1)膠原病友の会・佐賀県支部の会員のうち承諾が得られた患者に対して、患者の保健行動・自己管理に関するニーズを把握するために、アンケート調査を行った。その結果、うつやストレスの管理、運動について、栄養についてなどスタンフォード大学で開発された内容とほとんど同じ結果であった。また、膠原病は病因も明らかではなく長い間病気と共に生きていく必要があるため、自己管理に関する患者のニーズは高かった。2)米国で開発され、世界10ヶ国以上で導入されているセルフマネジメントプログラムを行うためには、マスタートレーナーの資格を取得する必要があったため、平成17年8月8日〜8月13日米国スタンフォード大学にて5.5日間の研修を受講し資格を取得した。研修は、世界各国から30名の受講者が参加し、リーダー2名による講義と受講者同士のディスカッションで進められた。また、決められたことを一方的に指導するのではなく、受講者が自分に必要なことを自分で理解し、学べるよう、リラックスした開放的な雰囲気のなかで行われた。プログラムは、マニュアルがあり、原則としてマニュアル通りに行うよう指導され、国の文化などによりマニュアルの改訂が必要な場合は、スタンフォード大学に許可を得る必要があることが明らかになった。さらに、2005年3月、日本国内の患者会、製薬企業団体などが任意で集まりセルフマネジメントプログラム導入プロジェクトが発足し、現在NPO法人となっている。3)リーダー2名でセルフマネジメントプログラムを行う必要があるため膠原病友の会・佐賀県支部の患者1名を上記NPO法人で開催されたリーダー研修に参加し、リーダーの資格を取得してもらった。今後膠原病患者に対してプログラムに沿った介入を行い、介入前・中・後に痛み、抑うつ、Self-efficacy、疾患活動性、合併症、検査データなどを比較し、その効果を検討する予定である。