Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
本研究の目的は(1)地上・人工衛星観測研究によりELF/VLF波動発生領域の空間的広がりと時間変動を明らかにし、理論により予測される波動特性と比較することで波動励起過程を実証すること、さらに(2)磁気赤道で発生した波動の伝搬特性を明らかにして、磁気圏内でのプラズマ波動の分布の時空間変動に対する磁気圏・電離圏環境の影響を究明することにある。平成30年度は、昨年度に引き続きオーロラ帯低緯度領域の全経度範囲に展開されている電波・光学観測拠点による地上観測結果と、ERG(あらせ)衛星等による放射線帯領域での直接観測結果の解析を実施した。特に、あらせ衛星とフィンランド北部・磁気緯度64.4度に位置する観測局・Kannuslehtoとの間で共役観測の条件が成立した合計483時間のデータから同一のホイッスラーモード波動が観測された事例を探索した結果、13例の同時観測例を見出した。同定した個々のイベントについて詳細な解析を実施して、観測された波動のスペクトル特性が背景プラズマ密度や背景磁場の構造の影響を受けて変化する様相、磁気圏における波動発生領域の経度依存性、磁気圏内でのホイッスラーモード波動の伝搬特性とプラズマ密度構造の関連について明らかとした。以上の研究成果は1件の招待講演を含む3件の国際・国内学会での講演として発表しており、学術論文として投稿済みである。研究経費は主に成果発表と地上・衛星観測研究を行う研究者との研究打ち合わせのための国内・海外出張旅費として活用した。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Int'l Joint Research (6 results) Presentation (8 results) (of which Int'l Joint Research: 6 results, Invited: 2 results)