高効率水素生成を駆動するナノ構造制御した可視光応答型金属触媒の開発
Project/Area Number |
17F17381
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Catalyst/Resource chemical process
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山下 弘巳 大阪大学, 工学研究科, 教授 (40200688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NAVLANI GARCIA MIRIAM 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2017-11-10 – 2020-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2017: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | ギ酸 / 水素キャリア / 合金ナノ粒子 / 窒素ドープカーボン / プラズモン特性 / ナノ粒子 / バイメタル / 金属触媒 / 光触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
水素エネルギー社会を構築するためには、水素を貯蔵・輸送可能な形態に変換して、時間や空間を超えて需要先へ届ける技術を構築する必要がある。安全(非可燃性、非爆発性)かつエネルギー密度が高い水素キャリアとして、ギ酸(HCOOH, 52 gH2/L)やアンモニウムボラン(NH3BH3), 146 gH2/L)が注目されている。 本研究課題では、ギ酸ならびにアンモニウムボランをエネルギーキャリアとした高効率水素貯蔵発生システムの構築をターゲットとし、『水素貯蔵材料からの水素生成触媒』の開発を行った。特に弱塩基性担体のカーボンナイトライド(C3N4)に固定化したPdCo合金が高活性を示すことを報告した。Coのみでは反応しないが、Pdと合金化することで電子的にリッチなPd種が生成し、Pd単独よりも飛躍的に活性が向上する。また、調製した触媒のキャラクタリゼーションを、比表面積測定、XRD、SEMにより解析した。弱塩基性担体は、金属表面へのギ酸の吸着濃縮効果、ならびにギ酸O-H結合の解離促進という役割を果たしていることを実験、理論計算から明らかにし、重要な触媒設計指針を得るに至った。 さらにこの研究を発展させ、細孔径、ドープ量を制御した様々な窒素ドープカーボンを新規に調製し、Ru触媒の担体として用いることでより高活性な触媒の開発に成功した。また、窒素ドープ量によりRuの粒子径が大きく変化し、粒子径とアンモニアボランからの水素生成活性に良い相関関係があることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究開始時期に比べ約2倍以上の触媒活性の向上が達成できた。また、詳細なキャラクタリゼーション並びに理論計算からのアプローチで重要な触媒設計指針を構築できた。
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Strategy for Future Research Activity |
詳細な構造解析ならびに理論計算からの支援による反応機構の検討により、次世代触媒開発の重要な設計指針も構築できた。しかしながら更なる高活性化、耐久性の向上が課題として残る。具体的にはさらに活性の一桁向上を目指す必要がある。そのためには、第一列遷移金属を加えた、三元系合金合金ナノ粒子の合成、ならびに担体表面修飾などの更なる改良を検討している。
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)