Project/Area Number |
17H00079
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育学・教育社会学
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Research Institution | SALESIAN POLYTECHNIC |
Principal Investigator |
和田 初枝 サレジオ工業高等専門学校, 教育支援課, 教育支援課長
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥510,000 (Direct Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2017: ¥510,000 (Direct Cost: ¥510,000)
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Keywords | 図書館 / 音環境 / 個人の嗜好 |
Outline of Annual Research Achievements |
[研究目的] 先行研究において利用者が「快適」と感じる音環境を整備することで利用者の集中力を高め、その結果図書館利用における教育・研究効果を促進できるのではないかとの示唆を得た。そこで本研究は教育機関の図書館利用における教育・研究効果を促進する音環境の開発を目的とした。 [研究方法] 1. 試聴実験の音環境開発のため以下の3点の傾向を明らかすることを目的として予備調査を行った。 ①個人学習およびグループ学習を行う際の好ましい音環境の認識について、②図書館利用の目的別のBGMの効果の認識について、③好ましい図書館のBGMの認識について 2. 音環境に対する音楽の嗜好などの個人の特性の影響を考慮した最も効果的な音環境を開発するため、以下の2点を明らかにすることを目的として試聴実験を行った。 ①図書館における目的作業(本実験では読書と計算課題)遂行時に、音環境が作業遂行に対する意識へ及ぼす影響について、②音環境の作業遂行に対する意識へ及ぼす影響と個人特性との関係について [研究成果と今後の課題] 1. 予備調査から以下の2点の認識が明らかになった。 ①図書館のBGMは読書や個人学習の作業遂行時に「リラックス」や「集中力の促進」の効果がある。 ②図書館のBGMとして好ましいものは、メロディーやハーモニーが重視されリズムが単純なものである。 2. 試聴実験から以下の3点の知見が得られた。 ①音環境があるほうが作業を遂行しやすいと感じている、②音環境と作業遂行量に対する影響の関係性は不明確である、③音環境に対する個人の嗜好と作業遂行に対する意識との関係性も不明確である。 3. 上記1、2の結果から図書館の音環境は作業遂行の促進において、心理的な効果をもたらしているということが言える。しかしながら被験者の年代や性差が限定されるなど十分な検討ができておらず、上記を結論とするには不十分である。今後はさらに年齢や性別など幅広い被験者で実験を進める必要がある。
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