視覚障害者のための立体触地図教材及びその量産装置の開発
Project/Area Number |
17H00222
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育工学A
|
Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
萩 達也 国立大学法人名古屋工業大学, 技術部装置開発課, 技術専門職員
|
Project Period (FY) |
2017
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
|
Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2017: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
|
Keywords | 視覚障害者 / 3DCAD/CAM / 立体触地図 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は視覚障害者が手で触って地形図を学ぶための立体触地図教材(以下教材)を開発することを目的とした。地形図を細部まで忠実に表し、特に等高線を触って認識できる教材はほとんど存在しないのでこれを開発する方法を解明しようとした。教材は地形図データを引用し、パソコンと工作機械でプラスチック素材から切削加工する。その手順は、次のとおりである。 ① 国土地理院ホームページから地形図データを入手し、適切なデータ変換を行いパソコンで読み取る。変換した地形図データは地図情報量が多いと視覚障害者は混乱するので専門家の意見を聞き、視覚障害者が学ぶ情報を絞る。 ② この地形図データに対し、機械加工ソフトウェア(3DCAD/CAM)で加工に必要な処理を施し、等高線に沿って切削工具を動かすプログラムを研究した。プログラムどおりにプラスチック素材を削り、教材を完成させた。 研究成果として、精緻な教材が完成し、晴眼者でも空間認識が難しい等高線を楽しく学習できるようになった。切削加工方法を標準化し確立したので、地形図データさえあれば国内地図上のどこでも教材を製作できる。結果、全国の視覚障害者の教育現場での活用が期待される。既に地元盲学校から日本列島の教材製作依頼があり、完成納入済みである。サイズは縦横各1.8mで、常設展示され好評を博した。47都道府県の全てを県別に製作してボードに貼り付けたもので、ジグソーパズルで遊ぶ感覚で各県の大きさや形状を比較学習できる。 さらに視覚障害者一人に一教材を念頭に置き、量産装置も製作した。この装置は等高線で表した地表面(上型凸)とこれを反転した相手物(下型凹)で構成された金型である。金型の製作も①と②の手順方法で行った。上型と下型のわずかな隙間に流動性の良いシリコーンを流して型取りし、明瞭な等高線を有する教材を製作した。製作数に応じタイムリーに供給できる目途を立てた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)