転導性の高い知的障害児への視知覚の機能を高めるための指導
Project/Area Number |
17H00267
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
特別支援教育
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
松本 将孝 大阪教育大学, 附属特別支援学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥360,000 (Direct Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2017: ¥360,000 (Direct Cost: ¥360,000)
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Keywords | 学習空間の構造化 / 読み書き指導 / 検査法によるアセスメン |
Outline of Annual Research Achievements |
転導性(あらゆる外界の刺激に反応してしまい、注意・集中が欠けてしまうこと)が高く、また視知覚機能(「見る力」)に弱さを持つ知的障害児に対し、学習しやすい適切な学習空間を提供し、視知覚の機能を高める学習指導を行うことによって、児童の読み書きの力、さらには将来の自立をめざすための「生活する力」を育成することを目的に、本研究を行った。 自閉症児を対象にした教育介入プログラムである“TEACCHプログラム”があり、構造化された空間で安定した生活を送れるようになったという先行研究はあるものの、その空間での学習効果を示す先行研究は少なかった。今回は小学4年生の男児(知的障害児)その構造化された空間で、視知覚に課題がある児童への書きの指導介入を行い、学習効果の向上をねらった。第1研究では構造化された空間とそうでない空間で学習をそれぞれ行った結果、先行研究通り、構造化された空間の方が学習に集中して取組めることがわかった。第2研究では構造化された空間で、対象児童に対し「書き」の指導介入を行った。視知覚機能の向上をねらったトレーニングや、実際に視写等の「書く」学習指導を行った。これらの取組みを継続していく中で、整った書字ができるようになったり、問題解答の正確性が高まったりしてきた。日常生活や遊びにおいても、バットにボールをあてられるようになったりする等、学習効果が随所で効果がみられるようになった。指導介入前後で検査法によってアセスメントを行った結果、指導前に比べて指導後の方が検査の指数も上昇し、学習効果が認められる結果となった。 本研究によって、特にADHDを抱える児童生徒への効果的な読み書き指導の示唆が得られた。本研究の結果については、大阪教育大学第6回大学教員と附属学校園教員との研究交流会でポスター発表を行った。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)