高校物理教育に利用可能な可搬式木星デカメータ電波観測システムの研究
Project/Area Number |
17H00313
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
地球惑星科学・地学
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Research Institution | 八千代松陰中学校・高等学校 |
Principal Investigator |
佐々木 悠朝 八千代松陰中学校・高等学校, 教員
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥540,000 (Direct Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2017: ¥540,000 (Direct Cost: ¥540,000)
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Keywords | 科学教育 / 木星電波 |
Outline of Annual Research Achievements |
木星からの非熱的な近年, 携帯電話や無線機器等の普及によって電波の利用は日常的で身近なものになっているが, このような電波は人工的な放射のみに限らず, 磁場・大気をもつ天体が電波放射源とする非熱的な自然電波も存在する. これらのうち木星を放射源とする電波は地球電離圏を透過するので地上でも観測可能であるが, 議論の途上にある未解明の問題が幾つも残されている. これらは高校生にとって新鮮かつ魅力的な理科教育題材となりうる可能性があり, このため本研究では, 高校理科教育において安価で簡易的に利用可能な木星デカメータ電波受信システムの開発を目指した. 研究手法としては, 観測システムとして, 大きく分けてアンテナ部分と受信機部分について検討・開発を行い, 市街地から離れ, 人工的な電波が少なく観測サイトとして良好な東北大学蔵王観測所にて実地試験を行い評価した. アンテナ部分については, ワイヤーを用いたダイポールアンテナを構成し, 受信部にはNASAのRadio JOVEが提供する受信キット, またワンセグチューナーをソフトウェア制御するSDRの2者が木星デカメータ電波の受信, またその後の解析が可能であると判断した. また, 約12時間の長時間実地試験を行い耐久性に問題なく観測が可能であることも確認した. これらより, 簡易に利用可能な可搬式の木星デカメータ電波観測システムの開発を行うことができ, 今後, 本受信システムの活用による自然電波の観測・解析を通して, 高校生の自然科学分野における主体的でかつ探究的な活動が期待される.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)