Outline of Annual Research Achievements |
●研究目的 大谷石は栃木県宇都宮市の西北部で産出され, 住宅建材などに利用されているが採掘時や裁断時には多くの切粉が発生している. そこで本研究では今後の有効利用のために必要な基本的な力学特性を把握することを目的とした. ●研究方法 大谷石切粉に対して物理特性の把握として含水比試験JIS A 1203, 土粒子の密度試験JIS A 1202, 液性限界・塑性限界試験JIS A 1205, 粒度試験JIS A 1204を実施した. また締固め特性の把握のため突き固めによる土の締固め試験(JIS A 1210)を実施した. 力学特性の把握のため土の一軸圧縮試験(JIS A 1216)を行った. 供試体作製は粒径4.75mm以下のものを用い上記締固め試験により求められた最適含水比に調整した試料に対して, セメント協会標準試験方法のセメント系固化材による安定処理土の試験方法(JCASL-01 : 2003)に準拠して行い, 鋳鉄製の二つ割型モールド(内径50mm, 高さ100mm)に対し, 試料を4層に分け1.5kgランマーを20cmの高さから自由落下させ, 1層目を10回, 2層目及び3層目を各20回, 4層目を40回で突き固めた後にモールド管から取り出し供試体とした. 供試体に対して一軸圧縮試験を実施した. ●研究成果 ・物理特性として土粒子密度=2.481g/cm3, 液性限界wL=33.6%, 塑性限界wp=26.8%, 塑性指数Ip=6.8という結果を得た. ・締固め時の供試体の一軸圧縮強さは220kN/m2程度であったが養生日数が100日までは養生日数が長くなるほど一軸圧縮強さが上昇していき養生100日時にピークとなり590kN/m2と約2.6倍近く強度が増加している事が確認された.
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