造血幹細胞移植患者における栄養摂取不良予測因子の探索
Project/Area Number |
17H00518
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
薬学Ⅲ-B
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
神谷 貴樹 滋賀医科大学, 薬剤部, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥550,000 (Direct Cost: ¥550,000)
Fiscal Year 2017: ¥550,000 (Direct Cost: ¥550,000)
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Keywords | 造血幹細胞移植 / 静脈栄養 / 体重減少 |
Outline of Annual Research Achievements |
造血幹細胞移植は、強力な化学療法や移植後の免疫抑制剤の使用によって、消化管障害や移植後GVHD(graft versus host disease)を引き起こす。そのため適切な栄養投与経路から栄養管理を行うことは極めて重要である。本研究では、造血幹細胞移植患者における治療方法や患者パラメータと経口摂取量の推移や静脈栄養投与期間とを解析することで、栄養不良予測因子を探索し適切な栄養介入方法を構築することを目的としている。 当初の計画通り、倫理委員会等の研究開始にかかる手続きを完了し、通常の栄養評価に加えて体組成計による体組成分析を開始した(整理番号29-071)。さらにこれまでの2010-2014年に造血幹細胞移植を実施した患者のレトロスペクティブ研究(整理番号28-082)についてより詳細な検討を行ったため報告する。 対象患者73名のうち、該当基準を満たす61例を対象とし、TPN(total parenteral nutrition)投与期間、およびPN(parenteral nutrition)投与期間を目的変数とし、患者パラメータ、治療方法(化学療法種別、移植ソース種別、全身放射線照射)を説明変数として検討を行った。多変量解析の結果より、TPN投与期間ではBMI(body mass index)(β=-2.733 95%CI-4.679--0.787)、PN投与期間ではBMI(β=-2.260 95%CI-4.304--0.213)と化学療法種別(骨髄破壊的前処置又は非破壊的前処置)(β=-12.726 95%CI 0.692-24.761)が静脈栄養投与期間を長期化する有意な因子として抽出された。 上記の結果を基に、今後静脈栄養期間が長期化する要因となる化学療法種別に応じた栄養介入方法を検討していくとともに、低BMIによる長期化要因について体組成分析結果を用いて詳細な解析を行う予定である。栄養介入することで静脈栄養投与期間が短縮できれば、経口摂取不良期間や入院期間の短縮など患者負担の軽減に繋がることが期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)