Project/Area Number |
17H00623
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
臨床医学A
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
児島 輝仁 兵庫医科大学, 産科婦人科学, 実験補助
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥520,000 (Direct Cost: ¥520,000)
Fiscal Year 2017: ¥520,000 (Direct Cost: ¥520,000)
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Keywords | 体外受精 / 胚盤胞 / 遺伝病 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的 : 近年、重篤な遺伝性疾患の伝播を回避するため、着床前診断(Preimplantation Genetic Diagnosis : PGD)が実施されるようになった。主にレーザーを用いて、胚盤胞期胚の将来胎盤となる栄養外胚細胞(trophectoderm : TE)を採取することにより行われる。しかし、レーザーは高価である上、発熱による胚へのダメージの可能性も否定できない。そこで本研究では安全で簡便に行えるバイオプシー法を開発することを目的とした。 研究方法 : 実験に用いる胚盤胞期胚は、7週齢雌マウス(BDF1)に過剰排卵処理を行い、10-15週齢の成熟雄マウス(ICR)と体外受精後、4日間培養することにより作成した。以下の3種の方法でバイオプシーを行った。A)胚盤胞腔液(blastocoel fluid : BF)をマイクロマニブレーターに取り付けたピペットにより吸引する。B)孵化のため透明帯から部分的に脱出したTEの一部分を20μmピペットで吸引し、ホールディングピペットとの物理的擦過により分離する。C)透明帯から部分的に脱出したTE部分をマイクロブレードで切断する。以上の方法で採取したサンブルを用いて、PCRによる胚の性判別を実施した。各実験群におけるサンブル回収率、性別判定成功率、翌日の胚の生存率を算出した。 研究成果 : A法によるサンブル回収率は75.0%(6/8)、性別判定成功率は33.3%(2/6)、胚の生存率は100%(8/8)であった。B法によるサンプル回収率は50.0%(5/10)、性別判定成功率は20.0%(1/5)、胚の生存率は90.0%(9/10)であった。C法では、サンプル回収率は81.25%(13/16)、性別判定成功率は84.62%(11/13)、胚の生存率は81.25%(13/16)であった。A法では胚の生存率は高かったが、性別判定成功率は低かった。B法ではサンブル回収率と性別判定成功率がともに低かった。C法はサンブル回収率、性別判定成功率、胚の生存率いずれも80%以上で性別判定成功率はA法、B法と比較し有意に高率であった(p<0.05)。以上の結果より、今後C法に改善を加えヒトヘの応用を目指したいと考えている。
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