術前膝伸展筋力で層別化した前十字靭帯再建術施行患者における術後膝伸展筋力の評価
Project/Area Number |
17H00714
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
健康・スポーツ科学
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
上田 雄也 神戸大学, 医学部附属病院, 理学療法士
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2017: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
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Keywords | 前十字靭帯 / 膝伸展筋力 / One leg hop |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、前十字靭帯(Anterior Cruciate Ligament ; ACL)再建術を施行された患者を、術前の膝伸展筋力の強さで群分けし、各群における術後の膝伸展筋力の経時的な回復経過を評価することで、術前の膝伸展筋力から術後の膝伸展筋力を予測するための基準となるデータを示すことを目的とした。 対象は当院および当科関連病院にてACL再建術を施行された者の内、術前、術後3、6、12ヶ月すべてで当院にて膝関節機能測定を施行した420名とした。膝関節機能として、等速60°/secでの最大膝伸展トルクを術側および非術側それぞれで測定した。またパフォーマンスとして術後12ヶ月に前方への片脚幅跳びの距離(One leg hop distance)およびパフォーマンス動作時の不安感についても追加で測定した。得られた値を用いて健患比を以下の式から測定した ; 健患比(%)=(術側の値/非術側の値)×100。求めた膝伸展筋力の健患比から、対象者を術前の膝伸展筋力の健患比が40%未満群(42名)、40-60%群(90名)、60-80%群(166名)、80%以上群(122名)にそれぞれ分類した上で、術後各時期の膝伸展筋力健患比の平均値を示すとともに、膝伸展筋力および術後12ヶ月のOne leg hop distanceの健患比についての群間比較を行った。 群間比較の結果、術後の膝伸展筋力に関して、80%以上群が他の3群と比較して術後の全ての時期において有意に高値を示した。術後12ヶ月でのOne leg hop distanceに関しては、40%未満群が他の3群に比べ有意に低値を示しており、不安感についても80%群および60-80%群に比べ40%群で高値を示していた。 本研究ではACL再建術後の膝伸展筋力回復に関する基準的なデータを示した。また今回の結果から、術前の膝伸展筋力が術後の膝伸展筋力の経時的な回復に影響するとともに、それに伴った膝伸展筋力の回復の遅延が術後のパフォーマンスにも影響する可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
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