Omics reveals nitrogen cycling system with anammox
Project/Area Number |
17H00793
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Modeling and technologies for environmental conservation and remediation
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Research Institution | The University of Tokyo (2020) Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology (2017-2019) |
Principal Investigator |
高見 英人 東京大学, 大気海洋研究所, 特任研究員 (70359165)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒岩 恵 中央大学, 理工学部, 助教 (00761024)
諏訪 裕一 中央大学, 理工学部, 教授 (90154632)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥42,380,000 (Direct Cost: ¥32,600,000、Indirect Cost: ¥9,780,000)
Fiscal Year 2020: ¥8,840,000 (Direct Cost: ¥6,800,000、Indirect Cost: ¥2,040,000)
Fiscal Year 2019: ¥10,010,000 (Direct Cost: ¥7,700,000、Indirect Cost: ¥2,310,000)
Fiscal Year 2018: ¥10,400,000 (Direct Cost: ¥8,000,000、Indirect Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2017: ¥13,130,000 (Direct Cost: ¥10,100,000、Indirect Cost: ¥3,030,000)
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Keywords | ANAMMOX / 窒素循環 / 比較ゲノム解析 / 機能的メタゲノム解析 / anammox / ゲノム解析 / メタゲノム解析 / 安定同位体解析 / メタUトランスクリプトーム / anammox微生物 / 嫌気的アンモニア酸化 / トランスクリプトーム解析 / 同位体解析 / 環境 / ゲノム / バイオリアクター / 微生物 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度は、平成30年度に全ゲノム解読が終了したanammox細菌 (Ca. Brocadia pituitae, 旧名B. purgamentorum)とこれまで報告された完成ゲノム (Ca. Kuenenia stuttgaritiensis) 及び完成度の高いanammox細菌のドラフトゲノムを用い、anammox細菌のコアゲノム構造を明らかにした。これまでanammox細菌は電子受容体としてNO2を利用するため、NO2をNOに還元するnitrite reductase (NirSまたはNirK)遺伝子が必須と考えられていたが、この遺伝子は、コアゲノム構造に含まれておらず水平伝播によって獲得されたことがわかった。実際、Ca. B. pituitaeや一部のanammox細菌はnitrite reductaseを有していない。そこで、次にanammoxリアクターのメタゲノム中にこの遺伝子を検索したところ、リアクターに優占する不完全脱窒菌(Ca. Desulfobacillus symbiosus, Ca. Denitrolinea imperfectus) や他の非優占種に由来する遺伝子が見出された。一方、nitrite reductase遺伝子以外のanammox反応に必須な遺伝子群は全てコアゲノム構造に含まれており、Ca. B. pituitaeでの発現が確認されている。したがって、Ca. B. pituitaeは、リアクター中に共存する不完全脱窒菌がNO2を還元したNOを利用していると予想された。そこで、リアクター中の不織布から掻き取った菌体粒子を物理的な拡散の有無によるanammox活性への影響を調べたところ、NO2を基質とした場合、拡散無しではanammox活性が検出されたが拡散有りではanammox活性がほぼ消失した。また、基質をNOとした場合は、拡散の有無に関わらず活性が検出されたことから、リアクター内のCa. B. pituitaeは、不完全脱窒菌によって生成されたNOを使ってNH4+をN2まで酸化していることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、anammoxと脱窒活性が長期的に維持されている集積培養リアクターの窒素循環システムの全貌を最新のオミックスと同位体化学的手法を駆使して明らかにすることを目的としているが、これまでにanammoxリアクターの微生物群集のanammox細菌を含む優占種4種のうち、3種の全ゲノム配列決定に成功し、4種目のゲノム配列も90%以上のゲノム配列を得ることができた。 これまでで2例目となるanammox細菌の全ゲノム配列が決定されたことにより、他の完成度の高いドラフトゲノム配列とも合わせて、anammox細菌のコアゲノム構造を決定した。これによりanammox細菌の共通性と多様性が明らかとなり、anammox反応の最初のステップであるNO2の還元を担うnitrite reductase遺伝子は、anammox細菌のコア遺伝子ではなく、水平伝搬によって獲得された遺伝子であることを明らかにした。 一方、本研究で全ゲノムが解読されたanammox細菌、Ca. B. pituitaeは、NOを用いてNH4+を酸化することが同位体を用いた実験から明らかとなった。また、anammox細菌と不完全脱窒菌などが共存する菌体粒子を物理的に分散させるとNO2を基質としたanammox活性が消失することから、Ca. B. pituitaeは菌体粒子中に共存する不完全脱窒菌のNO2還元能に依存したanammox反応であることが明らかとなった。以上のように、本研究の最終目的であるanammoxリアクターの窒素循環モデルの構築に必要な情報がほぼ得られことから、本研究は概ね順調に進んでいると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度は、本研究の最終年度であるため、これまでオミックス解析と安定同位体解析から得られた全ての結果を整理し、anammoxリアクター内の窒素循環モデルを構築し、これをもとに不完全脱窒菌に依存したanammox反応に関する論文を執筆する。 また、全ゲノム配列が決定された不完全脱窒菌、Ca. Desulfobacillus symbiosusのGenomaple (旧MAPLE)システムを用いた生理代謝機能ポテンシャル解析やリアクターのメタトランスクリプトーム解析結に加え、他の脱窒菌との比較ゲノム解析を通してanammoxリアクターの窒素循環の一役を担う不完全脱窒菌の生き様をハイライトし、論文化を行う。
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Report
(3 results)
Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Acidotolerant gammaproteobacterial ammonia oxidizing bacteria from soil2017
Author(s)
3.Masahito Hayatsu, Kanako Tago, Ikuo Uchiyama, Atsushi Toyoda, Yong Wang, Yumi Shimomura,Takashi Okubo, Futoshi Kurisu, Yuhei Hirono, Kunihiko Nonaka, Hiroko Akiyama, Takehiko Itoh, Hideto Takami
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Journal Title
The ISME Journal
Volume: -
Pages: 1130-114
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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