珪藻姉妹群パルマ藻と原始型中心珪藻の比較生物学による珪藻の起源・繁栄機構の解明
Project/Area Number |
17H03724
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Biodiversity/Systematics
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Research Institution | Fisheries Research and Education Agency |
Principal Investigator |
桑田 晃 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 東北区水産研究所, グループ長 (40371794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沢田 健 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (20333594)
吉川 伸哉 福井県立大学, 海洋生物資源学部, 准教授 (20405070)
一宮 睦雄 熊本県立大学, 環境共生学部, 准教授 (30601918)
緒方 博之 京都大学, 化学研究所, 教授 (70291432)
中村 洋路 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 中央水産研究所, 主任研究員 (90463182)
佐藤 直樹 東京大学, 大学院総合文化研究科, 名誉教授 (40154075)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥17,680,000 (Direct Cost: ¥13,600,000、Indirect Cost: ¥4,080,000)
Fiscal Year 2019: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2018: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
Fiscal Year 2017: ¥7,280,000 (Direct Cost: ¥5,600,000、Indirect Cost: ¥1,680,000)
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Keywords | 植物プランクトン / パルマ藻 / 珪藻 / 進化 / ゲノム / 藻類 / プランクトン |
Outline of Annual Research Achievements |
珪藻は微細藻類ながら熱帯雨林と同等の炭酸固定を行い、海洋で最も多様かつ重要な一次生産者である。だが、珪藻の起源ならびに繁栄に到った過程は依然と して不明である。近年我々は、珪藻同様シリカの殻を持つが培養不能であったパルマ藻の培養系構築に世界で初めて成功し、両者が共通祖先を持つきわめて近縁 な生物グループであることを明らかにした。本研究では、珪藻の進化と繁栄の鍵を握るパルマ藻と原始的かつ全球的に卓越する中心珪藻を対象にゲノミクス・生 理生態学・生物地球化学的解析を実施し、両藻間の詳細な比較により、珪藻の出現から現在の繁栄に到った進化過程の解明を目的とし、珪藻と共通の祖先を持つ パルマ藻と原始型珪藻である中心珪藻を対象に、1. ゲノム解読、2. 生活史の解明、3. シリカの殻形成機構の解明、4. 分子化石(バイオマーカー)を用いた生物 地球化学的解析を行う。 本年度は、珪藻と共通の祖先を持つパルマ藻と原始型珪藻である中心珪藻を対象とし、1.ゲノム解読については、親潮域において新規に単離したパルマ藻株と 当海域のブルーム形成性の中心珪藻株を対象に次世代シークエンサーによるゲノムシーケンシング行い、得られたゲノムデータを用いてゲノム解読を進めた。 2.生活史の解明については、パルマ藻のゲノムデータの解析による核相の推定と培養実験による細胞のDNA含量の測定を進めた。3.シリカの殻形成機構の解明については、パルマ藻のシリカの殻形成過程の形態学的解析を進めた。4.分子化石(バイオマーカー)を用いた生物地球化学的 解析については、新規パルマ藻単離株を対象にした、分子化石(バイオマーカー)の探索を進めた。また、これまでのパルマ藻の研究により得られた成果を国際誌に発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、珪藻と共通の祖先を持つパルマ藻と原始型珪藻である中心珪藻を対象とし、それぞれの生理生態学的特性、生物学的特性、進化過程を明らかにする ことを目的とし、1. ゲノム解読、2. 生活史の解明、3. シリカの殻形成機構の解明、4. 分子化石(バイオマーカー)を用いた生物地球化学的解析を進めている。 どの項目においても当初の 計画通り順調に成果が得られていると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、珪藻と共通の祖先を持つパルマ藻と原始型珪藻である中心珪藻を対象とし、それぞれの生理生態学的特性、生物学的特性、進化過程を明らかにする ことを目的とし、1. ゲノム解読、2. 生活史の解明、3. シリカの殻形成機構の解明、4. 分子化石(バイオマーカー)を用いた生物地球化学的解析を進めている。 1. ゲノム解析については、珪藻の培養株のゲノムのシーケンシングを進める。また、パルマ藻と珪藻のゲノムシーケンシグデータによる予測遺伝子の機能解析を特に代謝経路、生活史、栄養様式等に関連した遺伝子に着目し進める。更に既存の複数のパルマ藻と珪藻のシーケンスデータを用いて、包括的な比較ゲノム解析を進める。 2. 生活史の解明については、引き続き、取得したパルマ藻・中心珪藻ゲノムのシーケンスデータを用いたパルマ藻の核相の推定と培養実験によるシリカの殻を持 つ細胞から鞭毛細胞の各ステージの性状解析および誘導条件の検証を進める。 3. シリカ殻形成機構の解析については、パルマ藻の細胞壁の単離と細胞壁を構成するタンパク質の生化学的解析と、パルマ藻のシリカの殻形成に関連した遺伝子の探索を進める。 4. 分子化石(バイオマーカー)を用いた生物地球化学的解析については、引き続き、新規パルマ藻単離株を対象にした、分子化石(バイオマーカー)の探索を進め る。
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Report
(2 results)
Research Products
(30 results)
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[Journal Article] New clade of silicified bolidophytes that belong to Triparma (Bolidophyceae, Stramenopiles)2020
Author(s)
Yamada, K., Sato, S., Yamazaki, M., Yoshikawa, S., Kuwata, A., & Ichinomiya, M.
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Journal Title
Phycological Research
Volume: 68
Pages: 178-182
DOI
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