Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
低酸素トレーニングは、持久性スポーツを専門とするアスリートに広く受け入れられているトレーニング方法である。これまでに、常酸素環境下で全身性に低酸素応答を引き起こす遺伝子改変マウスを用いて、低酸素トレーニングの効果を明らかにしてきた。このことを受け本研究では、低酸素トレーニングの効果のメカニズムをさらに詳細に明らかにすることを目指した。骨格筋は運動において重要な役割を果たす臓器であることから、本研究では骨格筋に焦点を当てた。持久性トレーニング効果に骨格筋での低酸素応答およびそれに伴う骨格筋適応が与える影響を明らかにするために、作出した骨格筋特異的に低酸素応答を起こす遺伝子改変マウス(mKOマウス)を用いた検証を行った。mKOマウスの体重および血液プロフィールについて、コントロールマウスとの間に有意な差は認められなかった。それぞれのマウスに小動物用のトレッドミルを使用した持久性運動能力テストを行わせ、持続走行時間をグループ間で比較したところ、有意な差は見られなかった。持久性運動能力テスト終了後に、4週間の持久性トレーニングを開始し、トレーニング期間終了後にテストを再度行わせた。トレーニング前後の持久性運動能力テストの結果からトレーニング効果を算出し、グループ間で比較した結果、今回用いたmKOマウスにおいては、得られる持久性トレーニング効果はコントロールマウスと同程度であることが示唆された。本結果を研究会で発表した。本研究で用いたmKOマウスは、骨格筋全体における低酸素応答の誘導が十分でない可能性もあり、新たなmKOマウスの作出を検討中である。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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