Project/Area Number |
17H07088
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
近藤 泰介 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (60803765)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 腫瘍免疫学 / 免疫記憶 / 代謝学 / がん免疫学 / メタボリズム / ミトコンドリア / 細胞移入療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
免疫記憶は獲得免疫機構の根幹をなす機能である。その中心的役割を担うメモリーT細胞の新規サブセットとして、近年ヒトおよび霊長類においてステムセルメモリーT細胞 (TSCM) が発見された。TSCMはナイーブT細胞様の表現系を示すメモリーT細胞である。またTSCMは幹細胞性や長期生存能を有し、免疫記憶の根幹を担う重要なメモリーT細胞集団であると考えられている。しかしながらTSCMがどのようなメカニズムで誘導されるかはあまり明らかになっていなかった。 一方で近年がん免疫療法としてT細胞の移入療法が非常に注目を集めている。TSCMをT細胞移入療法に応用することを目的として、まずin vitro によりTSCM様細胞(iTSCM)を誘導する方法を確立した。活性化T細胞を抗原非存在下でNotchリガンドを発現するフィーダー細胞と共培養を行った。その結果活性化T細胞はナイーブT細胞マーカーを示す細胞(iTSCM)へと分化した。マウスiTSCMを担がんマウスに移植したところ、がんの増大を有意に抑制した。またヒトT細胞でもマウスと同様にiTSCMが誘導された。これらの結果を論文にまとめて、平成29年6月にNature Communicationsに発表した。今年度はiTSCMの代謝学的特徴の解析およびキメラ型抗原受容体(CAR)を発現するiTSCM(CAR-iTSCM)の作製を行なった。ヒトiTSCMではミトコンドリア量やミトコンドリアの酸化的リン酸化、脂質代謝経路の亢進が見られた。さらにiTSCMは脂質代謝経路に依存したエネルギー獲得機構が亢進していることも明らかになった。一方でヒト化マウスがんモデルにおいて、CAR-iTSCMは通常のCAR-T細胞に比べて、強い抗腫瘍効果を示した。平成30年度からは国内の製薬企業との共同研究による臨床向けCAR-iTSCMの作製および論文投稿を行う予定である。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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