マングローブ林内土壌への有機炭素貯留における新メカニズムの提唱
Project/Area Number |
17J00808
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
木田 森丸 神戸大学, 農学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | マングローブ / 土壌有機物 / 溶存有機物 / 土壌有機炭素 / 炭素循環 / ブルーカーボン |
Outline of Annual Research Achievements |
メインの調査地である石垣島吹通川マングローブ林においては,予定していた調査および研究を滞りなく実施し,研究成果は前年度と合わせ6本の論文として既に公表済みであり,さらに2本が投稿中である.比較研究としてタイ王国トラート川河口のマングローブ林の土壌調査を行い,その結果も現在執筆中である.さらに,予定にはなかった奄美大島のマングローブ林においても調査を行うことができ,次の研究に向けた計画を練るうえで貴重な情報を得ることができた.2年間という短い特別研究員としての期間を十分に活用し,大きな成果を得ることができたと考えている.
採択課題のメインはマングローブ林内土壌への土壌有機物の貯留メカニズムの解明であった.前年度の結果と合わせ,高塩濃度による河川中の溶存有機物の沈殿および土壌中の土壌有機物の凝集・固定化が効いていることを見出し,国際誌に発表した.さらに,塩濃度が高い環境で土壌有機物が固定化されるということは,逆に塩濃度が低下すると土壌有機物が固定化状態から解放され,マングローブ林土壌から沿岸海域へと溶存有機物として流出することを示唆する.そこで,当該マングローブ林内を流れる吹通川において2年間の溶存有機物濃度のモニタリング調査をおこなった.その結果,台風由来の大雨による淡水の流入が土壌の塩濃度を低下させ,通常時の数倍濃度の溶存有機物が流出することを発見した.このことはマングローブ林における高塩濃度による土壌有機物の固定化は決して安定したメカニズムではなく,淡水―海水の相対寄与によってダイナミックに変わりうることを示している.これは河川による淡水の流入と潮汐による海水の流入があるマングローブ林に特異な現象であり,今後のさらなる研究が必要である.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)