ホスファブルック転位による炭素アニオン生成を鍵とする新規不斉触媒反応系の開拓
Project/Area Number |
17J01945
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
青木 拓磨 東北大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 有機合成化学 / 有機金属化学 / 不斉触媒反応 / 求核置換反応 / ホスファブルック転位 / 芳香族求核置換反応 / 有機化学 / 触媒化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
[1,2]-ホスファブルック転位は、α 位にホスホノ基を有するアルコキシドにおいて、ホスホノ基が炭素原子上から酸素原子上に転位し、α 位に酸素官能基を有する炭素アニオンを生じる転位反応である。我々は、この転位により生じる炭素アニオンを求核剤とする触媒的な炭素-炭素結合生成反応の開発を精力的に行っている。特にこれまで、ブレンステッド塩基触媒による求核付加反応の反応探索を行ってきた。その一方で、最近我々は、この炭素アニオン種の発生法を求核付加反応とは異なる触媒反応系へ利用することに成功した。具体的には、求核付加反応と並ぶ炭素アニオンの代表的な反応である、求核置換反応に着目し、触媒的な芳香族求核置換反応の開発を行った。この反応では、芳香族求核置換反応が進行した際に脱離するフッ化物イオンを利用することにより、触媒あるいは次の基質の活性化が可能となり、触媒的な求核置換反応を可能としている。またこの反応では、用いる触媒としてホスファゼン塩基が有効な触媒であることを見いだした。 こうした背景の基、今回我々は、この反応を不斉触媒反応へと展開することを考えた。詳細な反応条件の検討を行った結果、光学活性ホスファゼン塩基触媒存在下、シリルホスファイト及び求核剤前駆体としてイサチン誘導体、求電子剤として電子不足芳香族フッ化物を作用させたところ、触媒的に反応が進行し、電子不足芳香環が導入された生成物が高いエナンチオ選択性で得られることを見いだした。 また、この脱離基の利用による触媒的な求核置換反応の着想に基づき、触媒的なアリル位置換反応の開発を行った。具体的には、αβ-不飽和ケトンとアリル-tert-ブチルカーボネートに対し、ブレンステッド塩基触媒及び遷移金属触媒存在下、亜リン酸ジエステルを作用させることで、触媒的なアリル位置換反応が進行し多置換1,5-ジエンが効率的に得られることを見いだした。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)