Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
ケラチノサイトに取り込まれたメラノソームは、膜状の構造に包まれており、この中でメラノソームタンパク質は分解を受ける。本年度はまず、このメラノソームが存在する区画を詳細に解析するために、マウス・培養メラノサイトを用いて、Rabファミリータンパク質(Rab1~45)の網羅的局在スクリーニングを行った。その結果、11種類のRabがケラチノサイトに取り込まれたメラノソームの周りに集積することが確認された。次に、この取り込まれた区画で起こる、メラノソームの分解に着目し、一次スクリーニングで残った11種類のRabに関して、メラノソーム分解に影響を与えるものを調べた。この分解活性の評価に関しては、これまでに良い実験系が存在しなかったため、メラノソーム特異的なタグであるM-INKを用いた、メラノソームのタンパク質の分解を評価するアッセイ系を新たに開発した。その結果、Rab7B(Rab42とも呼ばれる)の欠損により、メラノソームタンパク質の分解能が低下することが明らかとなった。さらに、CRISPR-Cas9のシステムを用いたRab7Bのノックアウト細胞株においても、同様のアッセイ系で分解の遅延が見られ、メラノソームの内在性タンパク質であるTyrosinaseとPmelの分解も、同様に阻害されることを発見した。以上の結果から、ケラチノサイトにおいてRab7B/42がメラノソームを含む区画に集積し、メラノソームのタンパク質分解を促進することが明らかとなった。最後に、この研究成果を論文としてまとめ、Cell Struct. Funct.誌に発表することができた。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2020 2019 2018
All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results, Open Access: 1 results) Presentation (3 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)
Cell Structure and Function
Volume: 45 Issue: 1 Pages: 45-55
10.1247/csf.19039
130007809704
J. Biol. Chem.
Volume: 294 Issue: 17 Pages: 6912-6922
10.1074/jbc.ra119.007345