Project/Area Number |
17J04482
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Risk sciences of radiation and chemicals
|
Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
片岡 知里 東洋大学, 生命科学研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2018: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | メダカ / 銀ナノ粒子 / 絶滅リスク / 免疫 / 腸内細菌叢 |
Outline of Annual Research Achievements |
銀ナノ粒子は,高い抗菌性を持つことから衛生用品や農薬等として多用されているナノオブジェクトの一つである。しかしながら,使用後廃棄されて環境中に流入する銀ナノ粒子が水圏生態系に与える影響は不明確である。そこで本年度は,銀ナノ粒子がメダカ個体群の存続可能性に与える影響を明らかにするために,以下の実験を行った。メダカの成魚(F0世代,4カ月齢)雄2尾,雌1尾を水槽内で飼育し,順化させた後,銀ナノ粒子の曝露下で繁殖させた。銀ナノ粒子非曝露下で繁殖させた群をコントロール群とした。試験期間中を通して,F0メダカの生死,異常行動の有無を確認するとともに,生命表データ(産卵数,受精卵数,孵化数など)を計測した。さらに,受精卵を孵化させた後,Shinomiyaら(2004)に従ってF1メダカの雌雄判定を行った。得られたデータを元に,Euler‐Lotka式を用いて内的自然増加率(r)を求め,Lande(1993)の報告を参考にして,絶滅時間を算出した。その結果,銀ナノ粒子曝露群の産卵数,受精卵数,および孵化仔魚数はコントロール群と比較して減少傾向を示した。また,F1世代の雌雄判定の結果,コントロール群の雌雄比は雌:雄=1:1.277であった一方で,曝露群の雌雄比は雌:雄=1:0.950であり,有意に雌の割合が増加した。さらに,コントロール群のrは0.375 ± 0.010であった一方で,銀ナノ粒子曝露群のrは0.355 ± 0.001であり,有意に小さくなった。単位時間当たりの増加率もまた,コントロール群が1.455 ± 0.015であったのに対して曝露群は1.426 ± 0.014にまで小さくなった。これらの値を元に算出した環境収容力あたりの絶滅時間もまた銀ナノ粒子曝露により有意に短縮されており,銀ナノ粒子がメダカの絶滅リスクを高めることが明らかになった。
|
Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|