多成分反応とアルキンスキャニング法を基盤とする新規抗菌薬の開発研究
Project/Area Number |
17J04794
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Drug development chemistry
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
勝山 彬 北海道大学, 生命科学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 天然物 / 抗菌薬 / 全合成 / 多成分反応 / 薬剤耐性 |
Outline of Annual Research Achievements |
薬剤耐性菌に有効な新規抗菌薬の開発にあたり、天然物であるプラスバシンA3をリードとした創薬科学研究を行うことを計画し、まずはプラスバシンA3の全合成を行った。効率的な合成法開発のために、三成分縮合反応を本化合物の合成の鍵反応として選択し、この反応を2度用いることで、プラスバシンA3の高効率的な合成経路を確立した。次に、合成したプラスバシンA3の抗菌薬としての性質を評価した。合成したプラスバシンA3は、薬剤耐性菌を含む各種黄色ブドウ球菌に対して強力な抗菌活性を示した。さらに、本化合物に対する薬剤耐性がどの程度生じうるのかを実験的に調査した。その結果、プラスバシンA3に対する耐性は25日後においても約8倍に抑制されており、これは薬剤耐性が生じにくいことが知られている抗菌薬である、バンコマイシンに匹敵するものであることが明らかとなった。薬剤耐性が生じにくい抗菌薬を開発することができれれば、これまでの抗菌薬の歴史である、新薬の開発と薬剤耐性菌の出現という、いわば、いたちごっこの状況に変化をもたらすことが可能となる。すなわち、一つの抗菌薬を長期間に渡り有効な状態に保つことで、感染症の脅威から、人々を長期的に守ることができる。プラスバシンA3はそのような抗菌薬のリードとして有用であることが本研究の結果示されたため、今後さらなる研究の継続により、本化合物の誘導体が新規抗菌薬として開発されることが期待できる。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)