遷移金属によるフッ素脱離を活用したフルオロカーボンユニットの自在導入
Project/Area Number |
17J05462
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
渡部 陽太 筑波大学, 数理物質科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2018: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 有機合成化学 / 有機フッ素化合物 / 遷移金属触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、入手容易で安価なフッ素化合物をフルオロカーボンユニットとして使い、炭素骨格の構築とフッ素の導入を同時に行うことで、望みのフッ素化合物を合成する手法の開発を行った。具体的には、遷移金属触媒によるフッ素脱離を用いることで、複数フッ素を有するアルケン類の炭素-フッ素結合を1つだけ炭素-炭素結合へ変換して、様々な有機フッ素化合物を合成しようと考えた。検討の結果、1,1-ジフルオロ-1-アルケンや2-トリフルオロメチル-1-アルケンをフルオロカーボンユニットとして使った3つの合成反応を見出した。 (1)β,β-ジフルオロスチレンを用いたアルキンのヒドロフルオロアルケニル化反応:0価ニッケルおよびフッ化ジルコニウム触媒存在下、アルキンに対してβ,β-ジフルオロスチレンとトリエチルボランとリチウムイソプロポキシドから調製できるボラートを作用させると、2-フルオロ-1,3-ジエンを与える反応を開発した。 (2)1,1-ジフルオロ-1-アルケンを用いたビフェニレンとの[4+2]環化反応:位置選択的にフッ素を1つだけ有するフェナントレン類を合成する手法を見出した。すなわちロジウム触媒存在下、ビフェニレンに対して1,1-ジフルオロ-1-アルケンを作用させると、[4+2]環化を経てフルオロフェナントレンを合成できる。 (3)2-トリフルオロメチル-1-アルケンを用いたインドールの3,3-ジフルオロアリル化反応:ニッケル触媒存在下、インドールとボラートに対して2-トリフルオロメチル-1-アルケンを作用させると、炭素-フッ素結合の切断を経て、インドールのC3位だけを選択的に3,3-ジフルオロアリル化する反応を見出した。本反応では、特に切断が困難とされるトリフルオロメチル基の炭素-フッ素結合の切断を達成しており、しばしば問題になる過剰な炭素-フッ素結合の切断を抑制することにも成功した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)