浮遊性有孔虫の光共生性に基づく海洋プランクトン密度プロキシの創設
Project/Area Number |
17J05887
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Stratigraphy/Paleontology
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
髙木 悠花 東京大学, 大気海洋研究所, 特別研究員(PD) (10785281)
|
Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2021-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
|
Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
|
Keywords | 浮遊性有孔虫 / 光共生 / 古環境プロキシ / クロロフィル蛍光測定 / 共生藻 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,浮遊性有孔虫の「光共生度」が,海域の生産性(動植物プランクトン密度)によって決定される,という仮説の検証を起点とし,最終的には,浮遊性有孔虫の光共生性を間接指標とした古海洋の動植物プランクトンの密度プロキシを創設することを目的としている. 最終年度である令和2年度は,表層堆積物中の浮遊性有孔虫群集の全球データベースForCenS (Siccha and Kucera, 2017) と,衛星観測による環境データを利用し,光共生性の規制要因を検討した.各地点の有孔虫の群集データに,Takagi et al. (2019) に基づき光共生性の情報を付与し,(1) 光共生個体の割合, (2) 光共生種の割合,(3) 光共生種の数という3つの情報を,主成分分析によって「光共生度」という新規パラメータに統合した.これを,光共生性に関係すると想定される5つの環境要因,表層水温,一次生産,クロロフィル濃度,混合層深度, 光合成有効放射を説明変数に用い,一般化加法モデルによって解析を行った.その結果,光共生度には水温の寄与が圧倒的に高く,一次生産やクロロフィル濃度との関係は限定的であった.このように,研究計画当初の想定であった,海域の生産性と光共生度の関連性は必ずしも明確には見出されなかったが,本研究で明らかとなった光共生性と環境要因との関係性は,将来温暖化が進行した場合,浮遊性有孔虫では光共生種が優占する群集へと遷移していく可能性を示唆している. また,本研究の基礎にあたる,光共生における共生藻パートナーを明らかにするために行った遺伝子実験の結果は,論文として取りまとめ,現在共著者らに回覧中であり,まもなく投稿できる予定である.
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(4 results)
Research Products
(14 results)