鉄の気化の同位体地球化学に基づくエアロゾル中人為起源鉄の海洋表層への影響評価
Project/Area Number |
17J06716
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Geochemistry/Cosmochemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
栗栖 美菜子 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2018: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 燃焼起源エアロゾル / 鉄安定同位体比 / 生物生産 / 海洋エアロゾル / 大気化学 / 地球化学 / 鉄化学種 / 人為起源鉄 / 鉄安定同位体 / 鉄制限 / 気候変動 / 鉄循環 |
Outline of Annual Research Achievements |
鉄は海洋の生物一次生産を制限するが、その供給源別の寄与等は未だに議論が残る。本研究では供給源の一つである大気エアロゾル中の燃焼起源鉄に着目した。昨年度までに燃焼起源鉄が自然起源鉄に対して非常に低い鉄安定同位体比を示すことが明らかとなり、トレーサーとしての利用可能性が示された。今年度は同位体比を用いて燃焼起源鉄が海洋表層の生物生産に及ぼす影響評価を行うことを目的とした。 具体的には、昨年度までに引き続き海洋エアロゾル試料を対象に研究を進めた。白鳳丸KH-13-7, 14-3次航海で採取された試料、自ら乗船したKH-17-3次航海時に採取した試料を用いた。各試料中の鉄や微量金属元素の濃度分析、鉄溶解率の分析、X線吸収微細構造法による鉄化学種分析、また鉄安定同位体分析を行った結果、海洋エアロゾル試料中でも燃焼起源鉄の影響が見られることが観測ベースで示され、アジア大陸由来の空気塊を得た試料ではその寄与が大きいことが示された。 また、KH-17-3次航海においては表層海水も採取した。これらの試料は濃度が非常に低いため、同位体分析の際にダブルスパイク法を適用し、低汚染下での高精度分析を行った。海水の分析は世界でも行っている研究室が数グループであり、特に、本研究の研究対象地域である西部北太平洋域では初の分析例であった。 表層海水とエアロゾルの鉄安定同位体比を比較したところ相関性が見られず、エアロゾル以外の供給源の重要性や生物の取り込み等による同位体分別が起きていることが示唆された。特に分析地点である西部北太平洋域の中層には沿岸堆積物由来の溶存鉄が存在し、表層にも鉄を供給している可能性が示唆され、両者を含めて考察を行った。 これらの結果をまとめ、国内学会2件、国際学会2件で発表を行った。並行して論文の投稿準備も進めた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(19 results)