Project/Area Number |
17J06974
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Inorganic chemistry
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
杉内 瑞穂 北海道大学, 環境科学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 金クラスター / 分子集合体 |
Outline of Annual Research Achievements |
10個程度の金属原子からなるサブナノサイズのクラスター化合物は、数百個以上の金属原子からなるナノ粒子が示す局在表面プラズモン共鳴とは本質的に異なる「分子的な離散性電子構造」に由来する特徴的な光学的挙動を示す。近年、ホスフィン、チオラートといった有機配位子を利用した単一組成Auクラスターの単結晶構造同定が飛躍的に進展し、光学特性・電子構造の金属数・幾何構造への依存性など「無機骨格の内部構造」に起因するユニークな諸性質が明らかにされつつある。しかし、被膜する配位子部位との間の相互作用や複数個のクラスターが関与して発現する現象など外的要因に関する知見は、多様な機能特性が期待されるのにも関わらず、これまでほとんど未開拓であった。そこで、本研究では外的要因に基づく機能特性の開拓を目指したアプローチを展開した。 本年度は、8核クラスターAu8(dppp)4Cl2(PF6)2を例にとり分散・集合状態における光学物性を精査した。その結果、紫外可視吸収および発光スペクトルにおいて、分散→集合の状態変化が①100 nm程度の発光波長変化、②数百倍程度の発光強度増大をもたらすことを見いだした。これらについて、発光寿命解析、励起スペクトル解析を行い、クラスター集合体が示す特異な光学特性の本質を明らかとすることに成功した。こうした集合化にともなう蛍光性→リン光性の発光種変化は過去に例を見ないものであり、新しいタイプの凝集誘起型の光学応答として注目される。そこで、集合に伴う特異な蛍光/リン光への発光種変化を利用して、金クラスターをドナー分子として用い、種々のアクセプター分子と組み合せることで、制御されたフォトンアップコンバージョン系への展開も目指した。しかし、現段階では有意な結果は得られておらず、より綿密なアクセプター分子の設計、条件設定が必要であると考えられる。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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