リッチ・スカラーの二乗項を含む超重力理論における素粒子的宇宙論
Project/Area Number |
17J07391
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長谷川 史憲 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 超重力理論 / 素粒子的宇宙論 / インフレーション / バリオン数生成 / 原始ブラックホール |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、引き続き超重力におけるインフレーション模型についての研究を行った。予定ではリッチスカラーの二乗項を含む模型に焦点を絞る予定であったが、より一般的な超重力模型における素粒子論的宇宙論について研究を行う結果となった。特に、「アフレック・ダイン機構による原始ブラックホール生成」については特筆すべき成果が得られた。
近年、レーザー干渉計重力波展望台(LIGO)による観測の結果、太陽の30倍程と非常に重いブラックホールの存在が明らかになった。しかし、従来の星進化のシナリオにおいては、このような重いブラックホールの形成は困難であることが示唆されている。このような重いブラックホールを説明しうる候補の一つに、「原始ブラックホール」というシナリオが提唱されている。
我々は「アフレック・ダイン機構」と呼ばれる超重力理論のスキームによって、原始ブラックホールが生成されることを提唱した。従来の原始ブラックホールの生成シナリオと比較し、我々の模型は以下の点で優れている。まず、従来の模型は宇宙背景放射の歪みを生み出すことから、生成しうるブラックホールの質量・残存量に対して観測的な制限があった。しかし、我々の模型は宇宙背景放射の歪みへの影響が無視できるため、幅広い質量のブラックホールを生成できる(超大質量ブラックホールなど)。次に、この模型によって生成されるブラックホールのスペクトラムには、軽い側にカットオフがあるという特徴を持つ。驚くべきことに、このカットオフに対応する質量はおよそ30太陽質量に対応する。したがって、この模型は30太陽質量よりも重いブラックホールのみを生成するという特徴を持っており、LIGOの観測事実を必然的に説明することができるのである。そのため、生成されるブラックホールの質量をパラメタとして与える従来の原始ブラックホールの模型より、示唆的な模型であると言える。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(17 results)