Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2019: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は薬剤疫学分野と実験薬理学分野という異分野の研究手法を取り入れた分野横断型研究であるが, 前者が多種多様な背景を有する患者データの後方視的解析を中心とする一方, 後者は統制された条件下における前方視的な動物・細胞実験を中心としているため, 扱うデータの性質・表現・解析及び解釈に必要とされる「常識」が大きく異なる. 昨年度はこの認識が不十分であったため, 研究者間で上手くコミュニケーションを取れず誤解を招いてしまう局面が度々生じてしまっていたが, 今年度は薬剤疫学分野におけるこれらの「常識」を, 実験薬理学研究者に伝わる形に整理し, 必要な統計解析技術, 適切な解釈の仕方, 手法の限界及びその対策について検討を重ねたことで, 状況は概ね改善されてきた. 結果として, 研究の進行は全体的に遅れてしまうことになったものの, 現在ではクエチアピン誘発糖尿病を含む複数の課題について, 臨床ビッグデータ解析を用いた仮説の導出, 動物・細胞を用いた薬理学的実験検証, 新規の分子メカニズムの解明という当初の計画通りに研究を進めることができている. 今後はこれらの研究成果を論文の形にまとめ公表することを目標とし, それに加えて, 分子から臨床までを統合する新たな研究スタイルの確立を目指し, 本研究のような分野横断型研究を進める上でつまずいた点や困難であった点, 各分野における研究手法の利点・欠点についても整理・考察しまとめることを検討している.
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