生活史が推論能力に及ぼす影響-リスザルとネコから探る推論能力の文脈特異性-
Project/Area Number |
17J08974
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cognitive science
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高木 佐保 京都大学, 文学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 推論 / 認知 / ネコ / 期待違反 / 社会-空間認知 / クロスモーダル |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトは間接的な手掛かりを利用して直接的な事象を推論することが得意である。この認知能力は、ヒトの複雑な思考を可能とする1つの大きな要素であろう。しかし、そのような認知能力がどのような影響を受けて進化してきたのかは明らかでない。 本研究プロジェクトは、動物の推論能力を実験的に検討することで、どのような生活史が推論能力に影響を及ぼすのかを明らかにすることが目的だった。 本年度は、昨年度実施していたネコの社会-空間認知の実験の追加実験(実験2、実験3)を行い、ネコが飼い主の声を聞いた時に、その位置を推測しているのかを詳細に調べた。実験1ではヒトの声をスピーカー1から再生したすぐあとに、スピーカー2から同じヒトの声が再生された時ネコが驚愕反応を見せるのかを調べた。その結果、スピーカー2を振り向く潜時がはやい傾向にあった。実験2では、同居他個体のネコの声を録音・再生しヒトの声が特別なのかを調べた。実験3は、統制実験として、物理的な音声を用いることで、全く手続きで実験をした。その結果、実験3は実験1と比較して、振り返り潜時が長くなることがわかった。このことから、飼い主の声を聞いた時にその位置まで推測している可能性が示唆された。これらの結果は、シンポジウムやゼミで発表を行った。 この実験から、ネコは音を用いて直接的な手掛かりを推論できることが分かった。なぜこのような認知能力が獲得されるのかを調べるために、今後幅広い種で同様の実験を比較・検討する必要がある。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)