ケイ素置換アルキニルフェノール類からのビニリデン錯体生成を鍵とする環化反応の開発
Project/Area Number |
17J10223
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Synthetic chemistry
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
難波 知也 東京工業大学, 大学院理工学研究科(工学系), 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | ロジウム / ケイ素 / 1,2-ケイ素転位 / 1,3-炭素転位 / 蛍光 / ダイマー発光 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究では主として、カチオン性ロジウム触媒を用いたベンゾフラニルメチリデンベンゾオキサシロールについての研究を行った。具体的には、ケイ素上にイソプロピル基、アルキニルフェノール部位をそれぞれ二つずつ有する対称なケイ素架橋ジインを反応基質に用い、適切な条件で反応を行うことで1,2-ケイ素/1,3-炭素転位、オキシ環化が連続的に進行し蛍光性骨格が一挙に構築できることを明らかにした。特に、詳細な反応機構および光学物性の解明を目的として以下の検討を行なった。 (1)反応機構の解明 本反応は複数の転位反応が連続的に進行する興味深い反応機構を経由することから、ONIOM法を用いた計算により詳細な機構の解明を検討した。検討の結果、想定していた1,2-ケイ素転位ではなく、フェノールの脱芳香族化を経由した1,5-ケイ素転位が進行することを明らかにした。 (2)光学物性の解明 得られた化合物はいずれも蛍光を示し、溶液状態において優れた蛍光量子収率を示した。芳香環上置換基の精査により固体状態でも高い蛍光量子収率を示し、溶液状態よりも長波長シフトした蛍光を示した。特に芳香環上のパラ位にメチル基を有するものでは、フィルム/結晶状態ともに溶液状態よりも高い蛍光量子収率を示した。単結晶X線構造解析の結果から、結晶状態においてダイマーが連なったカラム構造を形成しており、DFT計算から、ダイマー間でLUMOの軌道の重なりが見られるとともに、HOMO-LUMOギャップがモノマーよりも低下することを明らかにし、結晶状態で効率的にダイマーを形成することで溶液状態よりも長波長シフトした強い蛍光を示すことを明らかにした。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Report
(1 results)
Research Products
(7 results)